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2014年7月18日 (金)

2446 技術を見て、市場を見ず

似た様な言葉に「木を見て森を見ず」というものもあります。2445で勝手に心配したプロジェクトでも同じ様な事が言えるかもしれません。つまり、個々の技術は森に生えている木々であり、森を構成する要素ではありますが、森(市場が求める製品など)そのものではありません。では市場における森とは何を指すのでしょうか。明確な定義が難しいのですが、それはいわば「ニーズの雲」の様だと喩えても良いかもしれません。個々の消費者は、個別のニーズを持っている筈ですが、それが市場という場では、平均化されてしまい、ある程度の抽象化も起こります。例えば、パソコンという具体的な商品とその市場を考えてみても、ビジネスにバンバン使うヘビーユーザーと、家庭でネット検索などの軽い用途に使っているなんちゃってユーザーでは、同じカテゴリーの商品でもハードやソフトや価格に求められる水準が大きく異なるはずです。

そこに提案する製品にいくら優れた技術やソフトウェアが盛り込まれていても、例えば価格が魅力的でなければ、市場には受け入れられないでしょうし、逆に価格が適正でも、デザインがダサいと言う理由も、市場での評価ポイントとしては低いはずなのです。結局、いくら個々の木々が美しくても、森全体としてのバランスが取れているとは言えないのです。従って、市場に受け入れれる製品とは、コストパフォーマンスに優れ、それを使う多くのユーザーにとっては、多様な形で満足度が得られるモノである必要があるのでしょう。森は見る角度や見る位置によって違って見える筈です。

さて技術で勝って、市場で負けた例は、この国の技術史を眺めてみても枚挙に暇がありません。それをズバリ言い当てた最近の表現に「ガラパゴス化」という言葉がありますが、それこそ「(メーカーの)技術屋の自己満足」を鋭く揶揄したものとも言えるでしょう。製品として、市場に求められるだけのバランスと魅力が乏しければ、それはやがて市場から消えていくだけです。その様にして短期間で市場から消えて行った製品をリスト化してみると、面白い技術史が浮かび上がりそうな気もします。2445の「国産機」は果たしてどんな評価を受けるのでしょうか。

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