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2014年11月 5日 (水)

2539 大は小を兼ねない

これも何度か取り上げたテーマの様な気がします。物忘れが良い?ので、前に何を書いたかは忘れていますので、このテーマで今考えている事を改めて書いてみます。よく「大は小を兼ねる」とか「寄らば大樹の陰」とか、とかく大きなことは良い事だという昔のチョコレートのCFのごとき言われ方をします。

さて例えば、最大負荷のデマンドに対応できない発電所設備では、ピーク時に電圧低下や停電が起きてしまいます。かと言って、能力が有り余る発電設備を作ってしまうと、夜間や春秋の中間期には能力が余って、部分負荷運転となる結果、効率が大きく低下してしまいます。これは、プラントを設計する段階では、設計条件として、例えば90%負荷を想定して、そこが最大の熱効率となる様に最適化します。しかし、そこから運転負荷が外れると、特に低負荷の状態では、熱源であるボイラの燃焼状態が不安定となり、効率が大きく低下します。大きなファーネス(火炉)の中で、小さな炎がチョロチョロと燃えていても、その燃料が出した熱が炉壁に十分には届かないからです。

また例えば工場です。大は小を兼ねると言う考え方では、工場のサイズは最も生産高が大きくなった、好景気の時代に拡張された筈です。しかし、景気は通常でも+/-25%程度は上下します。つまり、普通の景気の時を75%と仮定すれば、不景気では50%に落ち、景気が上向けば100%に近づいたりする訳です。もし、工場設備を100%に合わせて計画すると、景気がどん底になった場合、設備負荷は50%まで低下する羽目になります。もちろん、そうなると工場の効率、つまりはインプット当たりのアウトプットの比率は大きく低下します。

そうならないための方策はあります。その一つは設備を複数にする事です。同じサイズのものを複数台揃えるのが、故障時やメンテナンスを考えても得策ですが、もう一つの方法は大きな設備と小さな設備を組み合わせることがあります。つまり、通常負荷時は大きな設備を1台だけ動かし、ピーク時にやや小さなもう1台の設備を動かすのです。大きな設備は、ほぼ設計した負荷で運転できますので、効率も最大で稼働できる事になります。効率を考えれば、大は小を兼ねるとは言えないのです。

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