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2014年11月18日 (火)

2548 GDPが何様

まるで「GDP様」がこの国を支配しているかの様です。Aベノミクスが、このGDPという単なる数字で粉みじんになりかけています。そもそもこの経済政策の方向性がおかしいと、心ある経済の専門家もこのブロでも何度も指摘してきました。もう一度喩えで表現するなら、山で吹雪に見舞われて低体温症(デフレ)になっている遭難者に対し、取り敢えず血流を増やすため、カンフル剤(マネタリーベース)を無理やり投与するやり方に似ています。遭難者は決して心臓病などではなく、出来るだけ素早く乾いた暖かい衣料と毛布で包み込み、手足の先など血の巡りにくい場所を擦るなどして血行を回復させる必要もあります。暖かい飲み物も必要なのでしょうが、暖めるのも内外から同時に行う必要があるでしょう。

もし、それを怠ると毛細血管への血流が回復せず、最悪の場合は凍傷で手足の先を失ってしまう可能性も大きくなるでしょう。今の経済の停滞は、まさにこの毛細血管(周小企業や社会の隅々への経済活動)への流れが滞っている状態に他ならないのです。それをほったらかしにして、いくら心臓を激しく動かし血流(お金)を増やしても、手足の先までは殆ど届かないのです。第三の矢が上手く機能すれば、それが可能になると、楽観的に考えていた政治家や彼らを支持した有権者は、これからどんな策が打てると考えているのでしょう。ダバダバのお金は、結局は淀みに溜まり、将来世代へのツケ回しにつながるだけなのです。

しかし批判するばかりでは埒が開かないので、やはり提案もしなければなりません。地域まで経済の血液(お金)が回る様にするためには、一にも二にも先ずは地域内でお金が回らなければなりません。一番手っ取り早い方法は、日々必要な衣食住+エネルギーを、可能な限り地域の資源で賄うことから始めるというものです。つまり、田舎のスーパーに並ぶ他県の産物、ましてや輸入食品は、値段がどうであれたっぷりと輸送エネルギーが掛かっている上に、消費者が支払ったお金は、最終的には地域外へ流れてしまいます。しかし、地元の農家が作った作物を優先的に買うように心がけるだけで、地元で回るお金の量が格段に増える筈です。また家を建てるための材料もいわゆる新建材というどこかの工場で作られた工業製品ではなく、地元の製材所で材木に加工された木で家を建てれば、建築費の半分以上は地元に落ちるでしょう。

更にエネルギーについても、地元産の木材の製材屑を燃料(チップやペレット)に加工すれば、これまでガソリンスタンドに払っていて、結局は中東のお金持ちに流れていた灯油代の一部も地元で回るお金になります。この様に考えれば、Aベノミクスで意味なく上がった株価や極端な円安の恩恵に与れない地方も、それなりに血液(お金)が回り始める事は間違いないでしょう。

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