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2014年11月27日 (木)

2557 FITの限界(アメ・ムチ)

ある方針に沿った誘導政策には、アメ政策とムチ政策が考えられます。その意味で、FITは明らかにアメ政策の代表と言えるでしょう。再生可能エネルギーを選択した者に、電力の小売り価格以上の値段で買い取るという仕組みですから、取り敢えず投資するお金がある人にとっては、絶好の「投資の対象」だったのでした。つまり、FITはお金のある人たちを、そうではない庶民や中小企業からお金を広く薄く吸い上げて、さらにお金持ちにする制度だとも言えるのです。

その現象は、既にこの国の中で、取り分け九州地域で極端な形で湧きおこりました。例えば、空申請です。同じ土地に対して、複数の企業が複数のメガソーラ建設計画を打ち上げ、取り敢えずはFIT認可の「枠取り」をしようという魂胆の輩がどっと増えたのです。当然の事ながら、土地取得や借用の本契約は完了しておらず、かなりのケースでは資金調達の見込みも立っていなかった様なのです。これは、FITがアメだけの政策である事から必然的に発生する事態だと言えるでしょう。そんな事態は、既に10年も前に欧州で起こっていた事なので、事前に十分予測できたはずなのです。しかし、原発が止まり再生可能エネルギーの率を急速に持ち上げたいお国は、シャニムニ高めのFIT価格を設定して突き進んだのでした。

ではどうすれば良かったのかですが、FITが需要家への課金で運良されるシステムである限り、その認可には厳しいゲートを設けるべきなのです。初めに高い買取価格を設定して誘導するのではなく、ここでは、例えば送電網が不要で、グリッドへのインパクトが小さい小規模システムには高い買取価格を、逆にスケールメリットが期待できるメガソーラには低い価格を設定する、いわば「ハイブリッドFIT」を検討すべきだったと一例を挙げておきます。

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