« 2558 水素社会は来ない | トップページ | 2560 科学の種類 »

2014年11月29日 (土)

2559 Adaptic control

日本語に直せば「適応制御」とでもなるのでしょうか。元々は工作機械の制御用語だった様に記憶しています。つまりは、工作機械の刃物に掛かる負荷(直接的には主軸のモーター電流)を検知して、必要により送りスピードを上げたり、あるいは下げたりする制御方法を指していました。それで何が良いかですが、つまりは機械の能力が高い条件で切削が出来、ひいては可能能率が上がるという訳です。その嚆矢はイスラエルの制御メーカーだった様です。考えてみれば、当たり前の考え方ですが、何故かこの国の工作機械メーカーには根付きませんでした。というのも、国内のメーカーが作って、国内外に販売しているのは、大量生産のラインに組み込まれるシリーズものを得意としているため、敢えてその様にややこしい制御をする必要はなかった訳です。適応制御が効奏するのは、実は難削材(つまりは硬くて削りにくい材料)の様に、機械の負荷変動が大きな被削材に有効で、通常の鉄やアルミ等比較的削り易い材料の加工にはそれほど寄与しないとも言えます。

しかし、ここで切削理論を展開するつもりはありません。この適応制御の考え方は、広く普遍的に応用できると言うのがここでのポイントです。例えば、電力のデマンドを上記の切削負荷(主軸の電流)と見做すと、デマンドの制御に応用できる可能性がでてきます。具体的な方法にはいくつか考えられますが、デマンドをリアルタイムで検知する事により、例えば負荷に応じて、インバータでモーターの回転数を抑えて、結果として負荷を下げるハードウエア的なアプローチが考えられます。その方が、デマンドオーバー時に完全にシャットダウンする場合よりずっとマシでしょう。

もう一つの方法が、ソフトウエア的というか経済的なコントロールです。それは、バリュアブル・プライシングあるいはダイナミック・プライシングと呼ばれる仕組みです。これは、デマンドを下げたい時間帯の電力単価を、やや極端なくらいに上げ、逆に負荷が下がって発電所の最低負荷が維持できない(止める必要が出る)場合には、逆に大きく単価を下げるシステムです。そのためには、時間別の電力量を把握する必要があるので、必然的にスマートメーターが必要となるでしょう。ある程度事前に、需要家にプライスを通知する事が出来れば、需要家側で自営的にデマンドをコントロールする行動に出るでしょう。

|

« 2558 水素社会は来ない | トップページ | 2560 科学の種類 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2559 Adaptic control:

« 2558 水素社会は来ない | トップページ | 2560 科学の種類 »