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2015年4月 3日 (金)

2670 何を作るか3

2669を踏まえて、さて何を作るかですが、衣食住の「必要不可欠で基本的な部分」は、どの様な時代になっても作り続ける必要はあるでしょう。先ずは住居を考える事にしましょう。この国の住まいは、どちらかと言えば蒸し暑い夏をやり過ごす事を主眼に、あまりコストを掛けない「安普請」が多いように思います。施主は「とりあえず雨露を凌げれば・・・」などと考え、薄い断熱材に見映えの良い外壁材を打ちつけて、いわゆる「文化的な住宅」を建てがちです。

しかし、夏はそれなりに蒸し暑いこの国では木造住宅の大敵であるシロアリも蔓延り、例えば30-40年で耐用年数を終えるケースも多いのです。それを建て替える事は、さながら新たな住宅を建てる「住宅需要」を生み出すため、景気を刺激する事あって、その様な風潮を誰も否定的に見ることはありませんでした。鉄筋コンクリートの住宅でも事情は余り変わりません。耐久性が高いと信じられているこの種も建築物でも、コンクリート自体の劣化、例えば脱灰、や割れ目からの酸性を帯びた雨水の侵入によって鉄筋が劣化するなどして、例えば一般的な建物では50年ほどで耐用年数に到達してしまう訳です。

一方、同じ木造でも千年を超えてなおしっかり立っている寺社も存在するのをみれば、木造=短い耐用年数といった公式は成立しません。結露を防ぎ、腐朽菌やシロアリの繁殖を防ぐことさえできれば、古いの農家の様に百年もたせる事も十分可能でしょう。コンクリートや鉄骨造の建物にしても躯体を頑丈に作って、例えば200年ほどの耐久性を確保すれば、そこに住まう人たちのライフスタイルによって、内装を模様替え(リフォーム)すれば、無駄な建て替えは不要になります。

つまり、安い建物を何度も建て替えて、さながらGDPが増えて景気が良くなった、などと考える幻想は捨て去る必要があります。考えなければならないのは、数世代を通算した最低の投資という視点です。例えば5世代が喰らい続けれる住宅のコストが2倍になったとしても、経済的な負荷と環境負荷は2/5となり、なんと6割も減らせる計算になるのです。ボロ家を残して逝く親は下手をすれば迷惑がられますが、無理して高耐久住宅を建てて子孫の生活を安定させたご先祖は、きっど尊敬を受け続けるでしょう。

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