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2015年5月21日 (木)

2704 農業って産業?

農業は、果たして生業なのか産業なのかを改めて考えてみようと思います。つまり、農業の「業」は生業の業なのか、産業の業なのかという話です。農業生産物は、価格を付して市場で流通させるもの、つまりは「商品作物」と、農家が自家であるいは縁故者へ渡して消費する、「自家消費分」に分かれます。今は、まだ減反政策が生きているために、水田であれば全ての耕作面積が把握され、減反の助成金を貰っている田ではコメは作れません。別の動きとして、コメを家畜の飼料とする動きもあり、これについても面積に応じた助成金が支給されているのです。これはコメの様ではありますが、市場的にはコメではなく「エサ米」という商品名に変ります。

さて、自家消費米であっても、JAに売り渡すコメであっても、人間が口にするコメはコメなので、行政側の扱いは一律です。しかしながら、果たして今後市場で、安い外米とガチで価格勝負をしなければならない商品作物であるコメを作る「大規模農業」と、自家消費するコメを作る生業としての「ささやかなコメ作り」を同じ土俵に上げても良いものでしょうか。何十ヘクタールもの農地で、ヘリで種を蒔き、大型のコンバインで収穫する農業は、それなりの競争力を持てるのでしょう。しかし、細切れになった1-2ヘクタールの農地で、小型の田植え機と借金して買わされたコンバインで、ノンビリとコメ作りを行っている高齢者に、一体どの様に市場で戦わせようと言うのでしょうか。

生業としてのコメ作りや野菜作りと、第1次産業として国際市場で戦う農業とは、助成金を載せるにしても明確に分けて考えなければならないでしょう。コメが、この国の気候にマッチした持続可能性の高い作物であり、私たち自身の健康を保つための主食として、最適である事は疑いがありません。現在、海外の半乾燥地帯で大量に生産されている、最大の事情作物である小麦やトウモロコシは、化石水と呼ばれる地下水に依存していると言う点では持続可能性は低いし、一方ではかなりの数の小麦アレルギー患者などに見られる様に、必ずしも私たちの体に合った穀物ではない可能性もあります。であるならば、税金を使っても、減反や耕作放棄地を無くす方向で、コメを中心とした農業を活性化させる必要があると思うのです。炊飯米の消費が伸びないのであれば、コメ粉でパンやうどんやパスタを作れば良いでしょう。しかし今、スーパーで買えるコメ粉は、小麦粉とは比べものにならないくらい高価なので、減反や飼料米に使う助成金の一部を使って、小麦粉並みの値段にして、消費を増やす必要もありそうです。たぶん続きます。

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