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2015年7月 4日 (土)

2747 折り返し点

ほぼ全ての経時的な現象は、U字型か、あるいはそれを逆さにした釣鐘型の状態を示すと思っています。例えば、人や生き物の一生を考えれば、それは容易に理解できるでしょう。オギャーと生れて以降、成長し、子孫を残し、それを育むためにしっかり働いて、しかしやがて衰えてこの世から消えていくのです。この一生を示すカーブの中でのピークポイントを、マラソンにたとえて「折り返し点」と呼んでおきまましょう。もちろん、単純に身体能力的なピークと、例えば脳の働きである判断能力のピークには、時間的にはかなりのズレが生ずるでしょう。また記憶力で言えば、ヒトの場合のピークは、結構若い時期、たとえば十代に来たりするのでしょう。

そんな常識的な事はさておいて、では文明や社会システムではどうなのでしょう。人間が形成するいわゆる文明や社会は、その時代を構成する人々の持つその時々の価値観で、「~時代」などと切り分けられる場合も多いでしょう。例えば、縄文時代や弥生時代、時代が下って封建時代や産業革命時代やこの国の文明開化の時代、最近で言えば戦後時代も重要な時代の切り分けです。敗戦によって、それまでの時代に重要とされた価値観(教科書)は、一夜にして墨で塗られて捨て去られたのですから。そして、最初は「お仕着せの民主主義」に置き換えられたのでした。また、戦後復興の流れの中で、急激な経済成長を実現し、いわゆる「経済至上主義」が定着したのです。当時は、先鋭的な企業は「エコノミックアニマル」などという呼び方で揶揄されてもいましたが・・・。

さて、この戦後時代もやはり何らかの指標で計ればU字、あるいは釣鐘型のカーブを描くのでしょう。一つの指標は人口カーブでしょう。戦争で大きく減ったこの国の人口は、終戦とそれに続く経済成長の中で、急激に増加してきましたが、2010年頃ピークを打って、減少に転じました。しかし、よくよく人口カーブを眺めてみれば、いわゆる生産年齢人口(15-64歳)は、ピークは1990年頃にピークを打っていた訳です。戦後時代が、人口増加や結果としての経済成長に裏付けられた「経済社会」であったと仮定するなら、折り返し点は既に1990年代に兆候は見られた筈なのです。残念ながらこの国では、人口ピークや経済ピークの兆候は、経済バブルとその崩壊過程の混乱の中に埋没してしまったのかも知れません。しかし数字は饒舌なのです。続きます。

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