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2015年7月14日 (火)

2754 2019年問題

2019年問題とは、住宅産業において話題となっている、この国の「世帯数がピークアウトする年」とそれに付随する諸問題を指します。世帯数が減ってきて何が問題かと言えば、何より住宅が売れなくなります。荒っぽい市場取引においては、5%程度の需要の増減が、例えば20-30%の価格変動を引き起こす、いわゆる価格のレバレージ現象が見られます。つまり、少し需要が減ると価格が大きく下落する結果を招き、継続的な「住宅不況」が到来するでしょう。同時に、不動産業界、住宅設備業界や融資を引き受ける金融業界にもその影響を強く受けると想像できます。

住宅産業はすそ野の非常に広い業界だと言えます。木材産業、家具産業、住宅機器産業、断熱材産業、コンクリート業界、家電機器業界、水道・ガス機器業界などなど、住宅建設は多くの産業に支えられています。その住宅が売れなくなる、あるいは価格が大きく下落する事態は、多くの産業を不況に巻き込む事になるのです。

更に、世帯数が減ると、空き家問題が加速するのも間違いないでしょう。優良な住宅も、そうでない住宅も大幅に余る事になります。アパートもドンドン空き家率が増えて、アパート経営者も頭が痛くなる事でしょう。はてさて何か良い知恵はないものでしょうか。人口が減り、世帯数が減り続ける社会であっても、何時かは安定させなくてはならないでしょう。そうでなければ、国自体の存続さえもままなりません。やがて安定するであろうその時期と、人口・世帯数を見越して、来たるべき時代のコミュニティを「設計」しなくてはならないでしょう。何処の地域にどの程度の人口や世帯数で、どの様なコミュニティを残して行くのかの設計です。最悪なパターンは、人口減と世帯数減の結果、虫が食いで穴だらけになった葉の様に、コミュニティがボロボロに崩壊する事でしょう。減るのは仕方がないにしても、残った人たちは住宅地とそうでない場所にメリハリ付けて、コンパクトに暮らさなければならないと思うのです。五輪で浮かれている場合ではないでしょう。

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