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2015年8月20日 (木)

2780 動物の思考

TEDで自閉症の動物学者T.Gランディンのプレゼンを見ました。再放送なので、2回目です。初回も感動的でしたが、再放送がもっと感動的であったことは、投稿者にとっても驚きでした。初回は、彼女のパワー溢れる怒涛のプレゼンに圧倒されたのですが、2回目は、ヒトとは何か、脳で考えるとはどういう事なのかを改めて考えさせられたのでした。天才と○○は紙一重とは昔から使われる表現ですが、論理的で合理的な論考だけが正しくて価値があるとする社会は、実は危うくて脆いのではないかとも思いました。

我々凡人は言葉を使って思考しますが、その思考の限界の一つは言葉の数や種類、つまりは「語彙」です。凡人は、意味を知っている言葉以外は使えないので、新しい言葉に出会っても思考には参加させられません。しかし、自閉症のあるタイプのヒトは絵を使って思考します。また別のタイプのヒトは音(音階)を、更に別のタイプのヒトはニオイで思考するかも知れません。これは想像ですが、目が余り良くない犬は、散歩の途中で嗅いだニオイの分布で地図を作り、仲間や敵を判別しながら、かなりの部分の思考もしている事はほぼ間違いないでしょう。

結局、ヒトや動物の行動を決めるのは脳ですから、外部の情報を集める感覚野(つまりは五感です)と、その情報を判断して行動に変える例えば前頭前野や運動野が、どの様なルートで繋がり、そのパイプがどの程度太いかによって、「脳の癖」が決まるのでしょう。Gランディンの場合、彼女は絵で考えると言っているので、視覚野からのパイプ(脳梁)が、我々凡人に比べて飛び抜けて太いのでしょう。結局、凡人の「脳バランス」を基準とするならば、自閉症は「症」であって、脳の特徴とはされていないのが現状だと言うしかありません。その意味で、自閉症という呼び方は余りにも凡人の身勝手な見方であり、差別的な呼び方だと断ずるしかないでしょう。同様に、身体的なダンディキャップという言い方も、昔に比べれば表現はソフトになりましたが、やはり差別的な要素を持っていると言うしかありません。それを「体の癖」と素直に捉える事が出来ることが、どうやら健全な社会の条件の様です。TEDは、やはり考えさせられる良いプログラムです。

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