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2015年9月 8日 (火)

2798 地方創生(再生)?

この地方の、地方創生(再生)の中身が見えてきました。と同時に、見えなくなってもきました。この地方では、目玉は企業の本社機能の移転なのだそうです。なんと知恵の無い中身でしょう。これまでの国や県の政策が、企業誘致のみだったことから、何が「創生」されてきたのでしょうか。一方、山際の自治体の地方創生特区では、6割を占める国有林の活用が目玉とされている様です。しかし、中身は国有林をタダで借りて豚を放牧するだとか、ハーブを育てて特産にするのだか、と言った「小手先」のアイデアで留まっている様なのです。

地方で一体何を「創り出そう」と言うのでしょうか。地方には、かつて伝統的な産業があって、自給自足の割合も高く、地域内で循環するお金の割合も多かった筈です。それなのに、人口を中央にドンドン吸い取られて、超少子高齢化社会とされた上に、伝統産業も廃れて、衣食住の殆どを「中央で生産されたモノ」に依存する体質になり下がってしまった訳です。ありふれた食料品でさえ、この地方で生産されたものが中央で加工されて丁寧に梱包されて「戻って」来る始末です。人々は、それを大手のスーパーマーケットで買わされるのです。

エネルギーだって事情は全く同じです。この地方では、未だに石油や天然ガスが少量ですが産出します。その原油は、多くが県内や近県の火力発電所で、燃やされ電気に変換されて商品になります。その一方で、中央の製油所で精製されたガソリンや灯油をガソリンスタンドで買わされるのです。原油は、実は重油より熱量が高くてクリーンなエネルギーである事は余り知られていません。いわゆる重油とは、原油から軽油やガソリンや灯油を搾り取った「カス」なので、粘度も高く不純物の割合も多いのです。原油を、そのままボイラで焚けば、エネルギーの地産地消が達成できる訳です。少し、昔を振り返れば、家庭の暖房はほぼ100%が薪ストーブだった時代もありました。新しい、自動化された薪ボイラで山の木を活用すれば、年間数十万円/戸も支払っている灯油やガス代が、一部でも地元産のエネルギーに代替できる事になります。中央から産業を移転させる事が地方創生(再生)ではありません。「地方の中でお金が回る仕組み」への回帰こそが、地方再生のキモだと言っておきましょう。

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