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2015年9月14日 (月)

2802 初期レスキュー

今回の水害地域の救出報道を見ていて感じた事がありました。孤立した家々や施設から人々を救い出すのに、この時代になっても、ヘリコプターによる「一本釣り方式」か、あるいは手漕ぎボートによって数人ずつ何度も運ぶしか、今のところ方法が無さそうな事です。そのため、数百人規模の被災者数になると、救出に時間が掛かって、結局日没による時間切れで、翌日以降のかなりの積み残しが出てしまいました。一本釣り方式で、例えば1回に5人ずつ収容できると仮定して、一人を吊り上げるのに探索時間を含めて5分掛かるとして、5人まとめてで25分、収容後5分ほど飛んで、避難所の広場に5分かけて彼らを降ろして、また被災地に5分かけて戻ると仮定すれば、1サイクル40分で5人ほどの救出が可能となるでしょう。実際は探索時間はより多く掛かるでしょうから、1サイクルは1時間程度と考えなくてはなりません。結局日中の10時間では、1機の救難ヘリでは50人ほどしか救出できない事になるでしょう。同じ空域に例えば10機ものヘリが飛び交う事は、空中衝突の危険が増しますし、実際には立ち木や高圧の送電線や電線や通信用タワーなど、ヘリにとって危険な障害物も多いのです。

津波や水害直後の街並みには、それ程深いとは言えない水深の濁流がある、種々の浮遊物も浮かんでいますので、例えば船外機などプロペラを持つ動力船は使えません。動力を使うのであれば、ジェットスキーの様なスクリーン付きのジェット水流装置で進む必要があるのでしょうが、それとてすぐにゴミが詰まって動けなくなります。

それを回避するためには、いくつかの手段が考えられるのでしょうが、水陸両用車もその候補でしょう。浮力を持つ太いタイヤの水陸両用車で、推進力を出しながら、障害物を乗り越えて進むスタイルです。日本の狭い道路事情も考えれば、大きなサイズの車両は役に立たないため、大型のジェットスキー程度の大きさで、ジェットスキーに太いタイヤを付けたようなスタイルになるでしょう。小型なので、トラックで移動でき、玄関にも横付けできるので、100台もあれば、数時間で多数の人を救出できる筈です。

もう一つは、フロリダ辺りの湿地帯観光に利用されている「プロペラ船」です。喫水が非常に浅いので、多少の泥が溜まった場所でも踏破できます。スピードが速く、1サイクルを縮める事が出来るので、有効でしょう。水陸両用車にしても、プロペラ船にしても、通常時は川遊びとしても使えるので、維持費程度であれば賄える事でしょう。両方とも、多分低い方の数百万円もあれば調達可能で、大型のヘリを使えば空から運べるので、計画的に導入し、地域に分散して配備すれば、イザと言う時初期レスキューに活用できるでしょう。水害は、今後増える事はあっても、減る見込みはないのですから・・・。

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