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2015年9月15日 (火)

2803 リスクの可視化

救難ヘリによる救助は華々しいニュースですが、可能なら災害の予知と前広の避難が賢い選択というものでしょう。今度の水害に限らず、災害には必ず前兆があります。水害の場合は明白です。長時間続く降雨か、短時間に集中的に降る豪雨です。降った雨は、地面に浸みこみ、地面への浸透が飽和する、やがて地表を流れ始めます。小川は、合流しやがて支流の川になります。支流は合流しやがて1級河川に流れ込みます。しかしながら、1級河川の水位がいきなり上昇する訳ではありません。それが、警戒水位に達する数時間前、上流部ではとっくに警戒水位を超えていた筈です。結局、下流部での堤防決壊の前兆は、下流部の警戒水位の突破ではなく、上流部での急激な水位上昇だと言えるでしょう。それも、単にある時間の水位のデータだけでは情報としては不十分で、時間を追った積分値と時間当たりの変化率(微分地)が重要な情報になるでしょう。

しかしながら、ITやIoTのこの時代、お金を掛けなくてもこんなデータを集める事は非常に容易になっていると思うのです。つまり、川の水位をセンシングする超音波などを利用した簡単なレベル計と、そのデータを発信するための無線データロガー子機、それを集めるための親機とパソコン+ソフトがあれば十分なのです。そのセンサーと子機を設置する場所は、川に架かる橋が適当でしょう。電源には、小さな太陽電池とバックアップのためのバッテリーがあれば十分でしょう。データは、例えば数分刻みに送れば十分なので、電力はそれほど必要ないからです。

送られたデータは、親機で受信しそのデータはパソコンで処理されて、その時点の水位と流量、更に時間的な変化率をデータ処理して、水系の状態をモニターしつつ、必要によりアラームを出す訳です。ここに、人の判断は入り込まないので、避難注意報や警報も自動化が可能となるでしょう。これが水害に対するリスクの可視化の一案です。素人なりにコストを試算すると、センサーと子機と電源で、1ヶ所10万円もあれば十分でしょう。1本の短い川に、例えば10ヶ所程度のセンサーを取り付け、データを受ける親機と専用パソコンを準備しても、低い方の数百万円で十分でしょう。何億も掛けて、堤防を補強し嵩上げする事業を考えれば、タダみたいな金額です。何より、堤防を補強・嵩上げしたところで、50年に一度の降雨が、日常茶飯事になりつつある現在、堤防が決壊しないまでも、それを越えて溢れる越水水害は今後も多発するだろうと、水害に対する考えを改める必要もあるでしょう。ITやIoTは、災害予知や可視化にも実に有効な手段なのです。

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