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2015年9月19日 (土)

2807 木使い

断言しておきますが、北国、取り分け東北は、山の木を上手く活用しない限りは、産業も拡大しないでしょうし、したがって雇用も生まれず、人口減と高齢化、結果としての地域力のジリ貧というトリプルパンチ続くのでしょう。何故なら、食糧と山の木だけが、この地域で飛び抜けて自給率が高い地域資源だからです。食糧は、多分平均でも200%に迫る数字でしょうし、木材をもし持続可能な形で伐採し、それを用材利用し、不要な部分をエネルギー利用すると仮定するなら、少なくとも投稿者が住んでいる自治体では、家庭用の熱需要の半分程度は、用材利用後の端材や農業残渣などのバイオマスエネルギーで賄える計算になるのです。

一方で、平成の大合併後でさえ人口10万人に満たず、毎年1000人ずつ減り続け、現在は8万人余りになったこの町が、家庭用の熱需要(=石油会社に支払う灯油・ガス代)は、なんと年間では300億円前後にも上るのです。これを戸数で割ると、1戸当たりでは30万円を大きく超える金額になるのです。この半分を地域エネルギーに賄うと仮定すれば、この地域だけで150億円もの市場が新たに生まれる事になるのです。森林の活用・維持、製材、バイオマスの燃料化とその流通など、関連する産業と雇用を考えれば、1000人程度の新たな雇用が生まれても不思議ではないでしょう。

東北・北海道地域の最優先課題は少子高齢化の改善に向けての若者の雇用の増加ですが、もし単にその中身が単に「企業誘致」だけなら、結局材料を地域外から持ってきて、それを加工するだけの産業になりますから、単にその工場の直接雇用が増えるだけに留まります。地域に落ちるお金も雇用者の給料程度でしょうから、100人規模の工場を30社程度誘致しないと150億円の経済効果を実現できないのです。しかし、バイオマス産業は地域で消費するエネルギーを、地域資源で賄う訳ですから、そのお金が地域内だけで循環する事になります。結果として、これまで石油メジャーに支払っていたお金が同じだけ減る訳ですから、地域の購買力は増加しより豊かな地域になるでしょう。「木使い」の最大限の効果はそこにこそあるのです。

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