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2015年9月25日 (金)

2810 鈍感な巨象

欧州のビッグ企業(巨象企業)の不祥事が、世界中のメーカーを震撼させています。今やコンピュータで動く様になった車に仕掛けられたエレクトリック・トリックです。テストモードと通常走行モードを切り替える事は、それに関わった者から内部告発でもない限り簡単には発覚しにくいトリックでしょう。排気ガスのテストは、当然の事ながら屋内のテストベンチのローラーの上にテスト車を載せた状態で行われるでしょうから、監視された状態で車を動かすのでしょう。トリックを考えた人は、きっと賢い人なので、定められたテスト条件で、窒素酸化物を極少化する最適の条件でエンジンを動かすロジックを考えて、それをコンピュータプログラムを仕込んだのでしょう。

一方で、公道を走る時は、走行モードは運転者や交通事情により不規則になるので、コンピュータの追従遅れで、排気ガスの清浄度は低下せざるを得ません。秘密のモードセレクタースイッチがあったのか、それとも新車の時だけ機能し、販売後は自動的に消えるボラタイルプログラム?を仕込んだのかは想像するしかないのですが、いずれにしてもひどい「不正行為」ではあります。

しかしながら、本当の問題は、この様な不正を影響が小さい内に消火できなかった、大企業の体質にあると言わざるを得ません。不正を仕掛けた人間は、企業の中でも一握りのグループなのでしょうが、それを許さない「品質管理」や「法令遵守」の仕掛けが機能していなかったのでしょう。目に見えるモノとは異なり、ソフトウェアの品質管理が難しいのは認めざるを得ません。しかし、それはプログラムバグ発見に関してであり、ロジックバグの発見とは別次元の話です。巨象の皮膚は厚く、小さな虫に刺されても痛くも痒くもない様に、大企業は「鈍感症」に支配されている可能性が高いでしょう。同様の不正は、他の企業も行っていた可能性は、間違いなく大きいと見ています。動物(企業)は、大きくなるほど鈍感になる事は避けられない様です。その究極の姿が、たぶん絶滅してしまった恐竜でしょうか。

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