« 2810 鈍感な巨象 | トップページ | 2812 理想の暖房・給湯 »

2015年9月26日 (土)

2811 科学とは

重たいテーマです。科学という言葉には、「分科学である」という定義もあります。つまりは、分ける事は分かる事だという考え方です。従って、およそ自然科学と名前がつく学問は、徹底的に分科されている筈です。一口に化学と呼ばれる分野でさえ、有機化学、無機化学、分子科学、生(物)化学、物理化学、応用化学、環境化学、うんぬんかんぬんといった具合です。

しかし、これらを統合する学問は何処にもないのです。従って、例えば化学者がこれまでにない物質を合成したと仮定しても、それをどの様な目的に使ったら良いのか、それは果たして人体にどの程度の悪影響を与えるものであるのか、それを使うことに倫理的問題はないのか、などそれを「正しくコントロール」する方法は、実は誰も示してはくれないのです。もし、その物質が経済的に利益をもたらすものであるなら、企業は多少の倫理的過ちや環境上のリスクを犯してでもそれを商品化して、利益を得ようと画策することでしょう。企業では、利益は何物にも勝る優先順位を与えられているからです。その様な例は、過去の公害事件や薬害事件を振り返っても枚挙に暇がないくらいです。

さて化学物質で、絶対安全と考えられるものを挙げよと言われれば、エタノール程度しか思いつきません。薄められたエタノール(をお酒と呼ぶ場合があります)は、適量であれば人間にそれほど害を及ぼさない事は、長い間の「人体実験」で確認済みだからです。もちろん、これは醸造という手法で、酵母が糖を分解して作ったものなので、純粋な意味の合成「化学物質」とは呼べないのですが・・・。いずれにしても、如何に動物実験で安全性が確認された化学物質であろうと、自然食物でない限り、人体に何らかの影響を与えずには置かないでしょう。いわゆる、残留農薬や食品添加物などが、どれほどヒトの遺伝子を傷つけているか、計り知れないものがあります。

私たちには、是非ともこれら極限まで分化してしてしまった化学を統合し、それらをコントロールするための学問が是非必要だと思うのです。それを仮に「倫理学」と呼ぶなら、それぞれの分野毎の「個別倫理学」、例えば生物化学倫理学と、それを統合する大きな意味での統合倫理学に分かれるのかも知れませんが、そこまで考えると論理入れ子のスパイラルに落ちてしまい、単純な頭の投稿者の手にはとても負えないと白状するしかありません。

|

« 2810 鈍感な巨象 | トップページ | 2812 理想の暖房・給湯 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2811 科学とは:

« 2810 鈍感な巨象 | トップページ | 2812 理想の暖房・給湯 »