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2016年8月 7日 (日)

3085 O&M3

OMO(運用)の中で、最も重要なポイントの一つは、実は潤滑なのです。動く部分のある、機械や設備には、必ず潤滑が施されています。多くの潤滑ポイントは、グリースが封入された軸受なのですが、歯車やスライド面やヒンジ部分なども潤滑を必要とする重要な可動ポイントでもあります。潤滑の目的は、もちろん滑りや転がり摩擦を減じて、円滑な運動を確保するためですが、同時に可動部と固定部相互の磨滅を防止する目的も兼ね備えるのです。金属と金属が相対運動をする場合、異種金属では柔らかい方が磨滅し、同種金属の場合は「かじり」が生じます。かじりと言うのは、意図しない圧接の様なものだと言えます。

しかし、コンポーネント間の相対運動部に潤滑油が存在すると、滑り摩擦も、転がり摩擦も大きく低下するのです。油膜は、さながら氷とスケート靴の間の水の膜の様に、金属間の摩擦を減ずるのです。その結果、金属同士の運動により磨滅が防止でき、機械要素の寿命が大きく伸びる事につながります。潤滑という狭い意味よりもっと広い「摩擦低減」全体を意味する言葉(学問)はTriborogy(トライボロジー)と呼ばれますが、摩擦の低減はひいては、省エネにもつながるのです。

とは言いながら、保守作業の中で潤滑はそれほど重視されているとも思えません。精々、潤滑油が規定レベルより低下していないか、チェックされる程度でしょう。しかし、潤滑油は汚染されますし、劣化もするのです。塵や磨滅した金属粉により、潤滑の界面に異物が混在し、金属部品の磨滅を加速しますし、潤滑油の酸化などの劣化によって摩擦を低減させる能力も低下するのです。保守作業の中では、潤滑油の汚濁度や性能劣化の評価を行い、油の寿命が来る前に交換する必要があるのです。もちろん、交換に当たっては機器内を洗浄する「フラッシング」作業も不可欠である事は、保守の常識と考えるべきでしょう。

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