« 3093 想えば遠くに・・・ | トップページ | 3095 ホドホド »

2016年8月19日 (金)

3094 元来た道

このタイトルでは、このブログを始めた10年ほど前にも書いたような気もします。人の記憶などと言うものは不確かなもので、気がするだけなのですが・・・。さて、私たちは何処で道に迷い、あるいは何処で踏み込んではいけないエリアに入ってしまったのでしょうか。それを示す言葉があります。Point of no-returnPONR=後戻り不可能点)です。その限界を超えると、もはや安全に戻る事は出来ない点であり、モノの形で言えば復元できない程の破壊を意味します。

もし、道を間違えただけならば、素直に引き返せば、元の道に戻れるでしょう。しかし、PONRを超えてしまった場合には、「遭難」が待っているだけです。PONRを超えてしまい、行方不明になった冒険家や登山家の何と多い事でしょう。人間の能力は、いくら鍛えたとしても限界があります。その限界を超える事が冒険なのですから、冒険家や登山家の遭難を無くす事は出来ないでしょう。しかし、人類全体や地球の環境自体を冒険家や未踏の荒野に比べる事は出来ないのです。何故なら、スペアが無いからです。名前を売りたい冒険家は、今後も出てくるでしょう。そして、これまでの冒険家が到達したリミットを超えようとするでしょう。しかし、地球環境や人類自体の存続に関しては、冒険は許されないのです。

PONRの例を挙げましょう。私たちは、核と言うパンドラの箱をこじ開けてしまいました。しかも、初めての核分裂の実用が原爆であり、動力としての利用が原子力潜水艦のエンジン、つまりは両方とも「兵器」であったことは、全く不幸な歴史だったと言うしかありません。幾多の国際的危機を乗り越えて、PONRのボタン(核ミサイルの発射ボタン)が、押されること無く今に至っている事は、まったくの奇跡と言うしかありません。少なくとも、私たちはこのアブナイ道具を放り出して、元のパンドラの箱に押し込む事が出来ない限り、PONRをドンドン超えてしまい、本当に後戻りできない事態に立ち至ることは断言できそうです。残念ながら。

|

« 3093 想えば遠くに・・・ | トップページ | 3095 ホドホド »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185422/64080077

この記事へのトラックバック一覧です: 3094 元来た道:

« 3093 想えば遠くに・・・ | トップページ | 3095 ホドホド »