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2016年8月20日 (土)

3095 ホドホド

この国には、良い言葉や表現がたくさんあります。取り分け、程度を示す言葉は実に豊富である事は、暮らし方や身分や自分の状況を、細かく表現する事に、昔から熱心だったのだと思われます。オノマトペもあれば、日常使われる表現や四字熟語も豊富です。例えば、ホドホド、ソコソコ、人並み、無理なく、身の程、悠々自適、自給自足、無為自然、平穏無事などなどです。ご先祖様たちは、目立たず、平均的で、無理をしない、それこそホドホドの暮らしぶりを理想としていた様なのです。

それなのに、です。何時の頃からか、「大きい事は良い事だ」、「便利で楽な事も良い事だ」、「消費は美徳だ」といった、下品で安易な表現が蔓延してしまったのです。そこには、明らかに「価値の大転換」が起こった様なのです。モノが不足して貧しかった時代、ご先祖様たちは仕方がないので「ココロの満足」を重視するしかなかったのです。赤貧の中でも、短歌や俳句を嗜み、手遊びを考え出し、少ない食材から精進料理を編み出し、年に数回の祭りでストレスを昇華させるといった生活スタイルを工夫してきました。モノが豊富になり、使い捨てこそが経済を活性化する、と言った間違ったお国の政策誘導が、国の舵取りさえも狂わせてしまった様なのです。

モノを大切にし、修理をしながら大切に使って、モノの寿命を全うさせる、というスタイルこそ、日本的な暮らし方の基本だと思うのです。モノの寿命もホドホドの使い方をして、消耗部分を研いだり交換したりしながら使えば、道具だって何百年も使い続ける事も出来るでしょう。壊れたら買い換えて、古いものはポイと捨てる、こんな不遜な暮らし方はもうやめるべきでしょう。エンピツはキャップを嵌めて数ミリになるまで使うべきだし、文化包丁だって研いで、研いでペティナイフの様になるまで使い倒したいものです。ホドホドに食べて、ホドホドの暮らしぶりを崩さなければ、地球環境だって人類の生存をもう少し長く許してくれると思うのです。

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