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2016年8月26日 (金)

3099 小規模分散2

小規模分散システムのメリットについてもう少し考えてみます。3098の例として、電力を挙げましたが、考えてみれば電力が「電気のまま」で利用される割合は非常に小さい事が分かります。つまり、電気(電子)をそのまま使っている機器としては、例えばパソコンの様な「電子機器」に限られるという事です。その他の電力を利用している機器は、「電力」と呼ぶように、電気のパワーを動力、熱、光、磁気力などに変換して利用しているという事です。電気のパワーを利用した場合には、そのパワーは、最後は必ず「低温度の熱」になって環境に放出されるのです。

つまり、電力の利用と廃熱の発生は必ずペアになっている点は非常に重要な点です。同様に、電力を起こす場所(発電所)でも、電力の発生と同時に、不要な熱が発生してしまうのです。火力発電所では、蒸気を水に戻すコンデンサーから海水中に、ボイラで石油を燃やした廃熱が高い煙突から大気に、不要な熱が捨てられています。CO2を出さないと主張されている原発だって、廃熱を海水中に捨てざるを得ないのです。

大規模分散システムでは、この廃熱の利用がままならないのです。というのも、発電所から電力の需要家や熱の需要家が遠く離れているので、熱輸送の方法が見つからないからなのです。低温度の熱だって、暖房や冷房には十分使えますし、かなり低くても家庭用の給湯温度としては十分使い道があるでしょう。

小規模分散では、この低い温度の廃熱が有効利用できる範囲が広がるのです。エアコンの廃熱は、50℃程度はありますので、上手く設計すれば夕方に風呂に入れるくらいのお湯は作れるでしょう。モーターだって長く回せば、やはり巻線はかなりの温度に上昇してしまいます。屋根に上げた太陽光発電パネル(PV)でも、夏場にはかなりの温度(数十℃)には上昇してしまいます。マズイ事に、PVはパネルの温度が上昇すると1-2割は発電量が目減りしてしまうのです。ですから、これらの低温度の廃熱を上手く熱交換して利用する技術は、非常に重要でありながら、しかし殆ど実用化されていない事は悲しむべき事と言うしかありません。小規模分散型システムでこそ、エネルギーの多面的利用が実現し易いと思うのです。

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