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2016年9月16日 (金)

3120 豊洲雑感

東京BSの展示会などを冷やかす時には、時々東京駅から銀座、築地を経由して、今話題の新しい豊洲市場の横を通って、7-8㎞ほどを歩きます。豊洲は、隅田川の河口の浅瀬を埋め立てた「埋立地」であることは、そこを歩いてみればすぐ分かります。埋立地には、先ずは岸壁を築き、そこに浅瀬を浚渫した砂や砕石を入れ更に山を削った山土で覆って、埋立地が出来上がります。新豊洲市場の不運は、そこが石炭ガス工場の跡地だったという事でしょう。石炭ガスを作る過程では、種々の(有害な)副産物も出た事でしょう。それを利用した化学物質も作られた筈です。かつて、ルール地方には巨大な石炭産業が存在しましたが、その跡地は土壌汚染のため、多くが再利用されないままに放置されている光景を見たことがありました。

そうです。土壌汚染の回復は、非常にコストの掛かる作業なのです。覆土工事は最も単純ですが、その土砂を何処から掘り出して、それをどうやって運搬するかはコスト上の大問題です。その他に、地下に大電流を流して、有害な化学(有機)物質を短時間で分解してしまう方法もありますが、この方法で重金属類も除去できる訳ではありません。コンクリート箱作戦は、その意味では、空洞の部分の土砂の運び込みが節約できるというグッドアイデアではあった訳ですが、ベストソリューションという訳ではありません。というのも、コンクリートと言えども、通常は完全な水密、気密材料ではないので、地下水も、気化した化学物質もある程度は透過してしまう訳です。もちろん、緻密で水密を確保できるコンクリートも存在はしますが、当然の事ながらそのコストは、数倍に跳ね上がることでしょう。

結局、コンクリート箱作戦は、セカンドベストではあると言えるのでしょうが、それが密室で決定された事に何か(政治的)胡散臭さを感じずにはいられないのです。今の広報で、完全覆土に比べてどれほどのコストが節約できて、その分をコンクリート箱にした事によって、誰が得をしたのか、豊洲市場が安全に使えるかの検証と同時に、密室での暗躍や決定にもグサリとメスを入れる必要がありそうです。

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