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2016年9月21日 (水)

3125 絶対的湿度

このテーマは、環境屋としては特に気になるので、繰り返し考えています。通常気象用語で「湿度」という場合は、暗黙のうちに「相対湿度」を指しています。つまり、ある温度での飽和蒸気状態を100%湿度と定義し、その実際の蒸気量を百分率で表現する訳です。しかしながら、最近の降雨の状況を眺めるに、投稿者は最早この定義では説明できないのではないかと疑っています。もしかすると、湿度100%を超えて、過飽和状態になった大気が、一気に水分を放出しているのでないか、と疑われるのです。

過飽和という、通常ではあまり見られない現象は、もちろん条件が整えば、観察できる場合もあります。飛行機雲は、過飽和状態にある高空の大気が、航空機が作る渦(タービュランス)によって、急激に凝縮し雲を作るという現象なのですが、晴れて放射冷却によって上空の大気が冷やされた日に多く観察されています。しかし、熱帯性の低気圧や台風の場合は、別のメカニズムで過飽和蒸気を抱えながら北上してくる様なのです。通常の場合は、水蒸気が凝縮して降雨となる場合は、気化潜熱が凝縮によって放出されるため、発熱現象になるのですが、一方で高い温度の海面から、水蒸気が大量に供給される結果、昇温と水蒸気供給の循環により、結果としてかなりの過飽和状態になっている事が推定できそうです。

過飽和状態の低気圧や台風が、陸地に接近すると、陸上には人間の活動から生れる微粒子(エアロゾル)がありますし、地形の影響から生れるタービュランスによって、過飽和状態の大気から一気に雨滴が凝縮する、いわゆる集中豪雨、更には記録的短時間豪雨となるのではないか、と推定しているのです。これが正しいかどうかは、専門家の詳しい研究を待たなければなりませんが、いずれにしても私たちは、かつての異常気象が通常の気象となりつつある「異常状態」に、ますます注目して行く必要がありそうです。その場合のキーワードが、過飽和状態もカバーする絶対湿度だと思うのです。

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