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2016年11月 7日 (月)

3155 赤外線を見直す

寒い季節になりましたが、そんな時は寒さの感じ方について考えます。暑さ、寒さの感ずるのは、結局は恒温動物であるヒトとしては、体温を維持するための「センサー」を多く備えた事に始まった筈です。変温動物であれば、寒くなると同時に体温も下がって、限度以上に下がると穴に籠って冬眠するしかなかったのですが、毛皮を脱ぎ捨てた恒温動物としては、衣服で調節する以外に、冬は暖房を必要としたわけです。その際、暖かさの指標としては「赤外線の波長と強度」を採用したのでした。たぶん。

赤外線は電磁波の一種なので、当然の事ながら波長と強度を示す並みの高さで、エネルギーの大きさが決まります。波長が短い電磁波は、確かにエネルギーレベルは高いのですが、それは高温の物体から放射されるので、それに触れると火傷をしていまうでしょう。真っ赤に焼けた、金属やたき火(炭火)のごく間近に手をかざしている状態を想像して貰えば直感的に理解できる話です。一方で、同じたき火でも数メートル離れると、体に気持ちの良い(長い)波長の赤外線だけ届くので、快適に感じます。波長の短い赤外線は、空気の分子や水(蒸気)分子に吸収されて、届かなくなるからです。しかし、波長の長い赤外線は、例えば太陽光の中の電磁波の内、主として長い波長のもの(赤外光)が地表に届く事によって、動植物が生きていける環境が維持されている訳です。

つまり、赤外光(とりわけ遠赤外光)は、生き物にとって非常に重要なエネルギーであるが故に、ヒトもそれを感知するセンサーを発達させたと想像できます。結局、ヒトの寒暖センサーとは寒さは体表面温度(36-7℃)が発する赤外線と、同じ表面が受け取る遠赤外線の差引によって、出る量が多いと寒さを感じ、逆に入る量が多いと暑さを感ずる様に作られていると言えるでしょう。そのバランスを、パッシブに行うのが「衣服」であり、アクティブに補うのが冷暖房という位置づけになる訳です。ですので、冬場に寒い家に住んで、ガンガン暖房するのは、体にとっては赤外線のエネルギーを失う壁や窓側の体半面と、一方で暖房器具に面している半面では、センサーの働きは真反対になり、大きな「ストレス=ヒートストレス」に晒される事にもなるのです。暖房のキモは、住宅全体を低い温度に保つ一方、寒い壁や窓、あるいは浴室などで寒い場所を作らない事だと言えます。続きます。

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