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2016年12月11日 (日)

3178 乱流を減らせ

出張がらみの1週間の旅行から自宅に戻り、今日からブログ三昧に復帰です。

この10年以上に亘って省エネ指導も仕事にしてきましたが、その中で一番難しいのは、目には見えないムダを事業者に理解させる事でした。取り分け、「乱流(渦)によるムダ」は、余程「工学」に理解が深い人でもない限りお手上げになります。つまり、乱流を起こす事が目的の機械でもない限り、全ての乱流はエネルギーのムダに繋がる事がなかなか理解して貰えないのです。乱流を起こす事が目的の機械とは、例えば、撹拌機や熱交換器などが挙げられます。前者は、ABの流体を均等に混ぜる事が目的ですし、熱交換に於いては乱流によって熱交換率が向上するからです。

さて、乱流によるムダの例ですが、その例はあらゆる「流体機械」で起こっている筈です。そもそも流体機械とは、液体や気体に流れを作るものですから、必ず「流れ」を起こします。並行な管路やダクトの中を流れる限り、流体には乱流(渦)は殆ど生じませんが、流路の段差、曲り、分岐箇所などで「ひどい渦」が生ずるのです。渦が何か役に立つ仕事をする訳ではなく、そこではエネルギーの損失(具体的には流体の僅かな温度上昇など)だけが生じている訳です。その損失は、とてもとても「ささやか」などと呼べるレベルではなく、例えば空気流で言えば、90度の曲りが1ヶ所あるだけで、なんと流体の持つエネルギーの10%が失われる程です。つまり、曲りが10ヶ所もあれば、損失は100%に達する訳で、動力としては所用の2倍必要とするという事なのです。

多くの工場やビル等では、水や各種流体、圧縮空気、空調用空気などが日夜大量に流され続けて居ますが、当然の事ながら、流路は段差や曲りや分岐だらけですから、その渦によるエネルギー損失たるや膨大な量に上ると想像できます。段差を滑らかにし、曲りを大きく取り、分岐を直角ではなく、例えば30度以下にする事で、流体機械のエネルギーは、何割も減らせる筈なのです。こんな「美味しい」省エネビジネスに手を付けないで、単に流体機械単体の効率追求に汗を流しても、焼け石に水だと断ずるしかありません。省エネは、先ずは管路・ダクトの改善から始めるべきなのです。

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