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2016年12月20日 (火)

3187 Oスプレイ考

今やアブナイ乗り物の代名詞になりつつあるOスプレイですが、少し冷静に眺めてみます。軍用機ですから、今回の様な空中給油とかの軍事上のオペレーションがあり、天候の悪い日にも飛ばなければならないでしょう。今回の事故が例えば、空中給油中にホースとプロペラが接触して事故に至ったと仮定しても、この機体の弱点に関しては指摘しておかなければならないでしょう。

第一の弱点は、飛行モードの切り替え時にある、遷移モードである事は明らかです。垂直離陸モードは問題ないでしょう。タンデムローターのヘリコプターと変わるところはありません。しかし、ローターを徐々に前方に傾けて、水平速度を上げるにつれて、ヘリが飛行機に「変身」するのですが、では水平速度が何ノットの時が最適で、その前後にどれほどの幅が許されるのか、疑問の残るところなのです。構造上の制約から、この機体の翼面積は、通常の固定翼の輸送機に比べて小さいのは仕方がないでしょう。しかし、Oスプレイは輸送機なのです。それなりの重量の貨物を積んでいますから、その荷重によって遷移速度が変ってくる筈なのです。と言うことは、パイロットの知識や操縦の技量に著しく依存する機体であると言えるでしょう。なまじっかの訓練で乗りこなせる機体ではない事を再認識すべきでしょう。

もう一つの弱点は、いくつかの事故の映像を見る限り、横風への弱さにあると感じました。通常の固定翼機も確かに横風は苦手ですが、離陸速度がある程度高いので、複数の方角に向いた滑走路を持つ空港では、可能な限り向かい風の角度になる様に離着陸をさせる事も可能でしょう。しかしヘリパッドは、この様な設計になっていないので、横風を受けたまま離着陸をしてしまいがちです。離着陸時はヘリなので、機体は二つのローターで吊り上げられた状態になるでしょう。そこに横風が吹くと、機体はまるで「振り子」の様に振動を始めるのです。この振動周波数に横風の「息」が動機した時に最悪の事故につながるのです。これを避けるには、離着陸時には固定翼機と同等の注意を払う必要がある筈なのです。

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