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2017年1月 8日 (日)

3200 熱の3R

ようやく熱の有効利用にも光が当てられ始めたようです。つまり、熱の3Rにも助成金が出るようになったということです。熱の3Rとは、助成金を出す側の定義によれば、1)熱の使用量を減らす技術、2)熱リサイクル(例えばヒートポンプ)技術、3)低温度熱エネルギーの(電力への)変換技術、なのだそうです。しかし、熱の本質を考えてみれば、1)、3)は理解できるにしても、2)には違和感を抱かずにはいられません。熱(エネルギー)は、周囲に伝熱し放熱し続けながら、徐々に温度(エネルギーとしての質の)低下していきます。つまりは、熱は温度が低下する際の落差を利用する、「カスケード利用」が真髄だと思うのです。

さて、1)の使用量を減らす取り組みには、全く賛成で何も議論の余地は無いでしょう。つまりは省エネ技術です。また、3)のエネルギー転換、例えば熱電変換素子、については、まだまだ効率は低いながら、徐々にですが実用化に近づいているのは間違いありません。最もチャレンジすべき課題は、実は低温度の熱(いわゆる排熱)の利用の高度化だと思うのです。種々のエネルギー機器や設備から発生する排熱は、その絶対量が膨大だからです。熱は、放置していれば自然に環境温度まで低下します。それを防ぐのが「断(遮)熱材」ですし、熱そのものを蓄えておくのは「蓄熱材」の役割です。

この二つの目的の材料を高度化し、かつ安価にすることができれば、熱の3Rにも弾みがつくはずです。その際重要なことは、これらの材料を、環境に普遍的に存在する資源で実現する姿勢でしょう。複雑なプロセスを必要とする材料や化学物質を使おうとすれば、その材料調達のための環境負荷も大きくなるでしょう。断熱材としては、発泡させた無機材やその粉体が有望でしょう。また蓄熱材としては、蓄熱性能は低いでしょうが、比重の大きな岩石などが候補に挙がるでしょう。水に比べれば比熱は小さいのですが、比重と量でカバーする訳です。これらを用いて、例えば設備排熱や太陽熱を蓄えてかつその温度を維持し、それをカスケード的に利用する「安価」なシステムであれば、実用化に近づけそうな予感がします。高度な材料や複雑なシステムは、環境エネルギーでもある排熱の利用には馴染まないと思うからです。

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