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2017年1月11日 (水)

3203 再開発⇒?

梅田駅の北が再開発される様ですが、なんとそこに森を造る計画があるのだとか。確かに、荒地だった場所に、荘厳な明治神宮の森を育てた先人の例がありますから、そのミニ版と考えれば、西の神宮の森が出来るのかも知れません。ここで考えてみたいのは、「再開発」と言う言葉です。これまでは、駅前の再開発と言えば、例えば自動的に古い建物を壊し、背の高いマンションや商業施設を作る事だったり、里山だった場所を削って谷を埋め、道路を通して新たな街を作ったりと言ったもの、つまりは古い街並みや自然を一度完全に破壊し、鉄骨とコンクリートとアスファルトを使ってゼネコンが人工のインフラを「造り直す」事を一義的に指したのです。

しかし、人間が一度作ったモノを壊し、森や自然に戻す事を何と呼べば良いのでしょう。英語ではRestoreなどと言いますが、日本語としてましてや行政用語や業界用語としては適切なものが見当たらないのです。敢えてそれをここで作るなら、「再自然化」とでもしたらどうでしょうか。再自然化は実は結構難しい話です。人間が大きく作り替えた自然環境は、建物を取り壊し、舗装を引っ剥がしたとしても、例えば地下水を含む水環境やそこに棲む微生物や植物相が復活する筈もありません。仕方がないので、表面上だけでも土を入れて、植物を植えても、結局はその植木が生えていた土壌を微生物や昆虫の卵ごと移植してしまうだけで、下手をすれば一つの公園で、寒冷地の植生や昆虫類が、温暖地域のそれとごちゃ混ぜになっていたりするのです。

再自然化のためには、綿密な調査と計画が必要だと思うのです。もちろん計画と言っても、人間も浅知恵で作るものではなく、自然の再生力に任せる余地を十分広く取って置く必要があります。「自然の取り分」とでも呼んだ方が良さそうです。加えて、気の遠くなるような「時間」も重要な要素です。人間が三代かけて壊した自然の復旧には、それ以上の時間を要するからです。明治神宮は、その意味で成功した例なのでしょうが、ここまで100年以上を経過している事を考えれば、結局この森は、自然自身の再生力が100年かけて作り上げた傑作とでも言えるでしょうか。人間は、それにホンの少し力を貸しただけなのでしょう。

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