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2017年2月11日 (土)

3229 木質燃料2

品質幅の大きな燃料を上手く使いこなすためには、工夫が欠かせません。工夫の重要な一つは、「空気量=酸素量」でしょう。ある発熱量を持った燃料(炭化水素)は、ある量の空気量で完全燃焼し、それ以上の空気量では空気過剰、それ以下では不完全燃焼を引き起こすでしょう。しかしながら、供給される燃料は、必ずしも一定ではなく、時々刻々変動するので、空気量を固定していては完全燃焼状態を持続させる事は出来ないのです。そこで、排気ガスの残存酸素量をモニターして、その量に応じて空気量を増減させてやる必要があります。つまりは燃焼制御です。

一方で、石油やガスとは異なり、木質燃料では燃やすためには先ずは輻射熱で燃料を加熱し、燃料をガス化してやる必要があります。つまり、燃焼皿に燃料を置き、着火させるだけは条件としては不十分なのです。燃焼皿の中の燃料を持続的に燃やすためには、供給された燃料を速やかに発火温度(300℃後半)に上昇させなければならないのです。そのためには、燃焼ポッドの設計は重要でしょう。蓄熱性が髙く、輻射熱を多く発する材料としては、元技術屋としては、やはり「鋳鉄」が最適だと思っています。

更に言えば、木質燃料の最適な燃焼を持続させるためには、燃焼後に残る「燠(おき)」と、新たに供給される燃料との位置関係やそれらが作る形も重要です。つまり、下に燠があり、上に燃料が置かれて、下から空気が供給される時、理想的な燃焼が始まるからです。これらの条件を実現するのは結構大変です。しかし、木質燃料は、3228にも書いた様に、燃料性状のバラつきが大きいため、石油やガスバーナーなどとは比べものにならないくらい上手い工夫が求められるのです。結局、それを実現するためには、燃焼制御にきめ細かいパラメータが設定できる機能を盛り込んでおく必要があるのでしょう。取り分け、燃料供給量と空気量の微調整が出来る機能は必須です。国産のペレットストーブ(ボイラ)やチップボイラには、先進的な機能を持つ欧州製に比べて、それらの機能が不足している点は、やはり寂しいものがあります。「頑張れ国産」と結んでおきます。

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