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2017年4月 7日 (金)

3261 工夫力

最近の工夫力低下には、危機感すら感じます。原因はハッキリしています。私たちが、仕事や生活の中で、困る場面がメッキリ減ってしまった事にあります。人は、困るとそれをどうにか回避しようと工夫を始める存在だからです。仕事は、と言えばミスを犯さない様に、ミッチリと書き込まれた「マニュアル」が作成されていますので、日常の仕事をこなす中で、困ったり迷ったりする事は随分少ないでしょう。

一方、生活の中では、衣食住に不自由する局面は随分無くなった筈ですし、家電は自動化され、車でさえも自動化されようとしているではありませんか。子供が、疑問を持ったとして、親に尋ねるとそれはG-グルに聞けと答えておけば事足りるでしょうから、次回から子供は勝手に自分でGグル事でしょう。更に言えば、今の世の中ではモノの入手に関する不自由さは殆ど無くなってしまったのです。何故なら、ネットショッピングを使えば、欲しいと思ったものが早ければ翌日、長いものでも数日待てば宅配便で手元に届くからです。

戦後のモノの無い時代、進駐軍が中身を消費して捨てたドラム缶や缶詰の空き缶が、実は貴重な材料であったのです。それらを無駄なく使って、鍋釜や薪ストーブやブリキのオモチャが作り出され、私たちの生活を支えてくれたのでした。缶詰の空き缶の内側は、非常に美しくメッキされており、裏返すとさながら新品のブリキ板の素材として蘇るのです。ドラム缶だって、少し厚手の鉄板として、色々なものに生まれ変わらせる事が可能です。例えば、今でもモノ不足状態が続いているCューバでは、ドラム缶からスティールパンと言う楽器まで作り出したではありませんか。まさに、「窮すれば通ず」です。音楽に対する渇望が、新しい楽器を生み出したのです。

私たちは、便利過ぎる都会生活に慣れ過ぎたと言うしかありません。もっと、田舎に住んで「不便を楽しむ」必要があるでしょう。不便を感ずれば、俄然私たちの脳や手先が働き出し、色々なものを再び創り出すことでしょう。お国は、地方創生などと訳の分らない事を言っている様ですが、創生のアイデアなんぞは、先ずは不便を感じて工夫を始めるところから始まるのです。

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