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2017年4月13日 (木)

3267 かと言って軽少短薄?

3266の文脈では、では軽少短薄に走りさえすれば良いのか、と突っ込みが入るかも知れませんが、決してそうではありません。家電や半導体の凋落は、かなり深刻です。航空機産業などを眺めても、例えばCFRPなどの素材としてのシェアは確かに握ってはいますが、それを使って飛ばしているのは、欧米の機体メーカーです。Mビシが少しやる気を出した時には、既に小型機市場でさえ、入り込む余地は非常に狭まっていたのです。仕方なく、国内の航空機(部品)産業は、汲々として海外下請けに勤しんでいるという状況なのです。

つまり、大きなインフラ関連の重厚長大産業も、最先端を狙った軽少短薄産業も、どちらも行き詰っている様に見えてしまうのです。特に後者に関しては、理由は明白です。つまりは、無理に作り出された需要を見込んだ産業だから、と言うしかないでしょう。安ければ買うだろうと、家電製品の大量生産に走った結果、大きな在庫を抱え、結果としては値崩れを引き起こした家電業界は好例そのものです。同様に、LCCの台頭で、値崩れしてしまった旅行業界も、先日の新興旅行代理店の倒産騒ぎの様に、歪で邪道なビジネスに走る結果を招いてしまったのでしょう。

何処も、どの産業も「地に足がついていない」のです。固く締まった万年雪が、雪崩を打って崩れ落ちる事は決してありません。地面に接している部分が、それこそ底堅いからです。しかし、新たに降り積もった雪は、そこが傾斜が急な斜面であれば容易に崩落するでしょう。表層雪崩です。これまで、生まれては消えて行った産業の多くは、地固めや事業拡大に際しての「引き締め」が足りなかったのがその原因であることは明らかです。バブルの崩壊とは、まさにビジネスの引き締めを怠った当然の罰だとも言えるでしょう。

さて、この稿での結論は単純です。先ずは底堅い需要を探し当てる事です。衣食住の基本部分は間違いなくそれに該当するでしょう。次のステップは、慎重な起業や事業拡大でしょう。一発当てるのではなく、小さくても数多くの弾を撃ち、それを確実に当てるのです。観光や、贅沢な車や高級家電などは、いわば景気の泡に乗っかった危うい需要と見定めなければならないのです。そんな事よりは、先ずは今ある売れ筋の製品やビジネスをバージョンアップし、ロングテールに仕立て上げる事こそが大切だと思うのです。

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