« 3281 技術貧国? | トップページ | 3283 これ以上何を »

2017年5月 2日 (火)

3282 アイデア不足

3281の続きです。もちろん、技術力の凋落だけで、この国の閉塞感を説明する事は難しいでしょう。最近の、世界市場における連戦連敗を眺めていると、決定的に欠けているのは、市場との対話とニーズにぶつけるアイデアだと思うのです。確かに、Wlォークマン辺りまでは、得意の精密技術を駆使して、カセットテープサイズのテープレコーダメカで、世界に差をつける事が出来ていました。しかし、市場が求めていたのはその先でした。携帯している事を感じさせない程の小さな音楽プレーヤだった訳です。それがIポッドであり、同様の流れはパソコン(+携帯電話)→スマホの流れにも見つける事が出来るでしょう。

つまり、技術を洗練させて新たな製品を発想するのでは、現在の製品の延長上のモノしか提案できないでしょうが、一方で市場との対話とグッドアイデアが結びついた場合には、それまでのカテゴリーを超える画期的製品が生まれる事も多いのです。アイデアは、多分日常のデスクワークに追い立てられて、それに埋まって長時間残業をこなしたとしても、生まれるものではないでしょう。自由な雰囲気の中で、余裕を持ちながらのフリートーキングと言った環境からポンと飛び出すのです。

ある時期、アイデア発想法について深く考え込んだ事がありました。もちろん、凡人の凡庸の頭脳で考える事ですから、大した名案も思い付きませんでしたが、考え続けていると何となく頭の中に「アイデア」が点灯するイメージが徐々に出来てきました。その中で、自分なりに使えそうだと感じているのは、ニーズを絵で表示する方法の一つである「出来る出来ない分析」でしょうか。同様の手法では川喜多氏が考案したKJ法がありますが、これはフィールドワークのまとめ手法としては理想的ですが、必ずしもアイデア発想には向きません。出来る・出来ない分析とは、ある手段で実現できる事と、出来ない事をチャート上に言葉として順に並べていくものです。つまりは、出来る→出来そうだ→出来るかも知れない→出来ないかも知れない→出来にくそうだ→今は出来ない、などと順位を付けて並べてみるのです。例えば、コンビニショップで今は出来ていないのは、嵩張る衣服などを売る事などが考えられますが、真空パックで十分に小さく圧縮すれば、不意の寒さを感じた時に提供するダウンジャケットやカーディガンやセーターなどは在庫可能でしょう。今は出来ない(出来にくい)事を可能にするのがアイデアの本質だと思うのです。その意味で、必要は発明の母であり、技術は発明の父なのです。

|

« 3281 技術貧国? | トップページ | 3283 これ以上何を »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185422/65221504

この記事へのトラックバック一覧です: 3282 アイデア不足:

« 3281 技術貧国? | トップページ | 3283 これ以上何を »