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2017年5月19日 (金)

3292 問題発見力2

現実の問題として、政治家や企業リーダーの問題発見力について考えてみましょう。リーダーたるものは、彼らを選んだ人達、あるいは(成り行きか順番で)なるべくしてなったとしても、国や自治体や企業の有権者や組織の構成員に対しての一定の責任が生じます。その責任とは、国や企業に、より正しかろうと思われる方向を指し示し、活動をリードする責任だと言えるでしょう。もちろん、国であれば経済運営や安全保障や外交の持続性の保証があり、企業では利益を上げて株主や従業員の生活を確保する責任もあるでしょう。

しかし、それもこれもリーダーについてくる人達をより正しかろう方向に導く、強い引率力が備わっていてのことなのです。引率力を指導力と言い直しても良いのでしょうが、いずれにしても国や社会や企業システムを上手く導くためには、常に生じている大小の問題を的確に把握し、それらに正しい優先順位を振った上で、より正しかろう解決策を打ち出していく責務が、リーダー(達)には課せられるのです。

国会や企業運営のジグザグぶりでも明らかですが、この国の政治家や企業経営者一般に欠けているのは、明らかに問題の核心を把握する能力ですが、同時に問題解決のためのプライオリティを付けたり、解決の期限を切る能力にも大きく欠けている様に見えてしまうのです。問題の解決など面倒な事は出来るだけ「先送り」し、そして問題解決に行き詰まると、引責辞任と言う名の「無責任辞任」をして、尻拭いをあっさりと後継者に押し付けてしまうのが、この国の政治家と企業経営者の歴史だったと振り返っています。いわゆる、政治の世界の椅子取りゲームあるいは回転ドアと呼ばれる交代劇や、幾度となく繰り返される企業経営者の謝罪会見の映像を思い浮かべれば十分でしょう。この国の政治史や産業史を少し眺めれば、問題は瞭然なのです。

問題発見のためには、物事の本質を見極める能力が必須である事は当然です。そのために最適な方法は、たぶん物事を多面的に観察する力だと見ています。リーダーこそ、浅くとも良いので、森羅万象に興味を持ち、広い知識を身に付けている必要がある筈なのです。例えば、国や企業の経済危機を単に「ファイナンシャル問題」に「還元」してしまうのは簡単な話でしょう。財源を確保するために、増税や不採算部門の切り捨て、つまりは選択と集中と言う殺し文句です、それで一時は光が見えるかも知れません。しかし、問題の本質はそこにあるのではなく、国で言えば少子・高齢化による社会の成熟(から老化?)への移行問題であり、企業で言えば現状分析不足と長期戦略の欠落だった筈なのです。更に続きます。

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