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2017年10月 9日 (月)

3358 モノ造り大国の崩壊?

またまた品質偽装事件の発覚です。建設、食品、輸送機(車)、原発?、そして素材産業などなど。最早、偽装は産業分野に無関係になった感があります。この国の繁栄の寄って来たるところは、戦後の粗製乱造時代から、B国式の品質管理を導入する中で育まれた、人材力とモノ造り(の高い品質)であった筈なのです。然るに人材力は、少子高齢化の中の理系・技術系離れでジリ貧状態が続いている事に追い打ちを掛ける品質偽装の横行です。隠しに隠していた偽装を、他社が公表したので隠しおおせないと判断したのか、あるいは内部告発があったものか、真実は各社の品質マネジメントの壁の中ですが、大いなる危機感を感じないでは居られません。

というのも、かつての品質管理ならいざ知らず、現代の品質マネジメントでは、トレーサビリティが必須とされているからです。その心は、素材製造から製造、販売、アフターサービスから最終的には製品の廃棄に至るまで、トレースの糸が繋がっていなければならないとされているからです。その重要な裏付け証拠となる品質記録(或いは原発など使用中の設備では点検記録)そのものが、日常的に偽装されている疑いがあるのです。これは、モノ造りの基本の「き」となる、品質ドキュメントが信用できないという非常事態であり、品質マネジメントの更に上を行く、マネジメントシステムを導入しなければ、この国のモノ造りは完全なる崩壊が免れない様に思うのです。

品質管理のシステムに関しては、戦後の品質管理から⇒品質保証⇒品質マネジメントを歩を進めてはきましたが、品質マネジメントを監視するシステムが必要である事を意味するのです。多くのモノ造り企業は、ISO9001など品質管理システムの認証を取得し、毎年の外部審査を受けてはいますが、1日或いは数日の審査で、ましてや文書の抜き取り審査だけで、根深い偽装を見抜く事など到底出来ない相談です。何故なら、その道のプロ中のプロが行った巧妙な偽装を、モノ造りの明るい専門家とはいえ、その道では素人同然の審査員が見抜ける筈もないからです。投稿者も、環境マネジメントの審査を担当する立場ですが、外部審査は「書類審査」に偏ってしまう傾向は否定できないでしょう。

ではどうするかですが、もし同じ審査の時間を掛けるなら、品質マネジメントと審査員と、審査を受ける業界の卒業生であるモノ造りの専門家がペアを組んで審査に当たる方法がありそうです。もちろん、それで全て解決する筈もありません。偽装のテクニックなら、いくらでも複雑に細工できるからです。結局は、売上や儲け主義に走ってしまった企業体質を、根底から見直し、モノ造り企業の基本(品質第一主義=顧客の信用第一主義)に立ち返るしか、この国の企業が立ち直る道は見つからないと思うのです。

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