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2017年11月12日 (日)

3364 バイオガス発電

長い出張から戻って、久しぶりの投稿です。さて、最近投稿者自身も巻き込まれつつある表題ですが、バイオガス発電と言っても決して新しい技術ではありません。エネルギー利用という意味でなら、この国でも戦前から実用化されていたからです。石油が、戦略物資となって輸入されなくなった時代、私たちのご先祖は、なんと木炭を燃料にして車を走らせていたのです。木炭を「不完全燃焼」させると一酸化炭素(CO)が出ますが、これをガスエンジンに導いて、プラグで点火させると、ガソリンには遠く及びませんが、それなりに「おしとやかに」爆発し、エンジンが回るのです。COの熱量は、同じ重量当たりではプロパンの2割程度なので、それでエンジンを動かした時の非力さが想像できると言うものです。容易に想像できますが、この木炭エンジンを積んだ車の最大の苦手は、坂道、それもかなり緩いものでもダメだった様です。従って、戦後石油が潤沢に入る様な時代になって以降は、木炭自動車はSLと同様、歴史上の技術になり、博物館入りとなってしまったのでした。余りにも地味な技術だった事もあり、実は博物館にさえ展示されているところも、稀の様なのです。

しかし、木材などを乾留させたガスはシンガスとも呼ばれ、一酸化炭素と水素が混じったものなので、かなり馬力が上がります。畜糞や生ごみを醸して発生させる消化ガスも、メタンが6割程度以上含まれていれば、実用的にはそれなりの出力でエンジンが動かせるでしょう。実世的という意味は、熱量が小さな燃料を用いた場合、当然の事ながら出力当たりのエンジン重量が大型化するので、それなりのサイズで必要な出力のエンジンが作れるという事を指します。

さて、バイオガスは種々の材料から乾留法や消化法で得られますので、身のまわりを探してみると結構原料には事欠かない事が分かります。田舎であれば、畜糞、木粉、もみ殻、鶏糞、食品残渣などなど、燃やすにしても処理するにしても厄介なモノどもが、結構良い原料=燃料になる様なのです。実証プラントもいくつか出来始めました。とは言いながら、先進地域の欧州に比べれば、1周遅れどころか2周程は遅れていると言うしかありません。先進地域では、50kw程度小型バイオバス発電プラントが、低い方の数千万円で手に入る「量産品」になっているからです。投稿者がドイツを訪ねた2001年頃には、独仏だけで既に2000台以上も普及が進んでいたからです。大きな農場は、例外なくバカ高く設定されていたFIT電力目当てで、競って導入を進めたからでした。続きます。

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