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2017年12月25日 (月)

3380 目標7 手ごろな価格のクリーン・エネルギーの普及

先進国では、クリーン・エネルギー(以下再エネ)を推進させるためにFIT制度や税制での優遇などのインセンティブを使って、いわば力で再エネ政策を推進してきました。しかし、FITは再エネ単価の高止まりを招き、かつ事業性の観点から大規模化が進んでしまったのでした。しかし、再エネは、別の視点から言えば「ローカルエネルギー」でもある訳で、ローカルエネルギーは「地産地消」でなければならない必然性がある点は強調しておくべきでしょう。

化石エネルギー以外のエネルギー源は、残念ながら貯蔵やその移送さらには、それを使っての「発電」にはあまり向いていません。少し考えれば分かりますが、クリーンエネルギーとは、地熱を除けば全てが太陽光(熱)起源となっています。例えば、太陽光発電は、太陽光のエネルギーが高い部分を直接使っていますが、バイオマスも植物(の葉緑素)が太陽光を使って有機物を固定した「成果物」なのです。水力だって、太陽光が海から水を蒸発させ結果生まれた雲が、山に雨を降らす事によって得られる立派な「太陽エネルギー」の一形態でもあります。

更に考えを進めれば、太陽光の分布という事に想いを馳せる必要が出てきます。太陽は、それが地表に直角に当った時に、それを100%利用できたと仮定しても、精々1kw程度のパワーしかありません。1kwの電力を得ようとすれば、太陽光発電の効率が20%と仮定すれば、5㎡の面積が必要となる事が分かります。他方、植物による有機物固定をエネルギーとして利用するには、もっともっと広い農地や林地が必要なのです。つまり、太陽光は広く薄く分散しており、その利用には広い面積が必要だという事です。

これは、太陽光の利用は、本質的に「大規模化には向かない」事を意味するのです。従って、太陽光発電は、各戸の屋根行い、その家で消費するのがベストですし、バイオマスにしても水力にしても、その地域で持続的な調達可能な範囲内で、小規模システムで利用すべきだと言うことが分かるでしょう。お国やメーカーは、先ず経済的な成り立つ最小限のシステム(ミニマムシステム)を構想し、もし規模の拡大が必要であれば、そのミニマムシステムを分散的に増やせば良いのです。その際、エネルギー源の調達が持続的であり、かつそのための(化石エネルギーを使った)輸送も最小限であるという条件を満たす必要もあります。幸いな事に、太陽光は赤道に近い、いわゆる途上国に豊富であるという事実は、地球規模のエネルギー問題という点から見れば、安価な再エネの入手には「希望」とはなるでしょう。

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