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2018年1月 9日 (火)

3388 目標15 陸の豊かさを守ること

3387で述べた海の豊かさを支える栄養塩類は、ごく一部は人間が出す排水にも含まれますが、当然の事ながら殆どは、陸地を潤した雨水が海に運び込んだものであるには自明です。渓流や河川や氷河が山地を削ったり、溶かしたりした塩類や鉱物、あるいは植物の朽ちたものから滴り落ちる水に含まれている有機酸などが最終的には海に流れ込むのです。鉱物で量が多いのは、雨水に溶かされ易いカルシウムやケイ素分、有機酸で代表的なのは、フミン酸やフルボ酸なのですが、それを供給する落葉樹が茂る里山の下流に広がる海域(里海)で、海の幸が豊富であるという事実がこれを裏付けてもいます。

つまり、海の豊かさを担保しているのは、陸(里山)の豊かさである、と言い切っても良いでしょう。しかし現実はと言えば、陸では天然林が農業や燃料とするために焼き尽くされたり、皆伐されたりしている事実には悲しいものがあります。森林を消し去っても、目先の食糧を得なければならない程、地上には人類が満ち溢れてしまったのです。陸上の可耕地は、反収(利益率)の高い単一の作物で埋め尽くされ、しかも灌漑のために、化石水と呼ばれる地下水を、持続不可能な形で使い尽くそうともしているのです。

その意味では、私たちは今陸の豊かさを守るという行動とは全く逆方向に突っ走っていると言うしかないのです。先ずは、木を植えられる場所には、何は無くともその土地気候や土壌に合った樹木を植林し、農地についてもその土地が供給可能な量の水で潤せる程度の農業を営み、かつ肥料についても可能な限り有機肥料の割合を増やすという動きが不可欠でしょう。その前提として、農産物は家畜(肉牛など)に食わせる量を減らし、人間がそれを直接食糧とする動きが欠かせないでしょう。なにしろ、牛を1㎏肥えさせるためには、その10倍以上の穀物量が必要とされているのですから、ざっと言えば穀物飼育の(美味な)牛肉を諦めれば、同じ耕地面積で10倍近くの人が生存できる筈なのです。

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