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2018年2月11日 (日)

3399 トンネル列島のリスク

10日ほどの長い出張から、またドンヨリとした鉛色の空の自宅に戻りました。その間、車で岐阜まで移動し、その後列車で中国地方まで移動しました。その時お世話になったのが「トンネル」です。車であれば、長野道の長短のトンネル群、中央自動車道であれば8㎞強もある恵那山トンネル、新幹線であれば、トンネルに挟まれた新神戸駅をはじめ、全路線の1/3がトンネルだらけという山陽新幹線など、トンネルの話題には事欠きません。

しかし、それを利用する立場で気になるのはトンネル壁、正確にはコンクリートの劣化です。これまでも、トンネル内でのコンクリート剥離事故が何件かニュースになっていますが、そのニュースの陰には、たぶん数十件か数百件の微小剥離事故が隠れていると想像しています。もちろん、コンクリートの劣化は表面剥離だけではないでしょう、漏水や酸性水によって生ずるコンクリート自体からのいわゆる「脱灰」によって、コンクリート強度は大きく低下するでしょう。結果として、内部に隠れている鉄筋も錆びて膨張し、コンクリートに亀裂を作るでしょう。これは、亀裂と漏水と脱灰まさに悪循環です。多くのトンネルは、この国に多数刻まれている断層帯(破砕帯)を貫いて掘られてもいます、もしその断層が再び大きく動いた時に、それを貫通しているトンネルの健全性は全く保証の限りではない筈です。

その意味では、私たちはコンクリートの健全性に関して、非破壊で正確に診断する方法をまだ手にしていないと言えるのかも知れません。超音波で、「間接的に」内部を診断する事は居尼でも可能でしょう。しかし、コンクリートからどれくらいの割合で石灰分が抜け、その結果強度がどの程度低下しているかを知る定量的な方法はまだ見つかっていないと見ています。もちろん、あるトンネルが造られた時期に、同時に試験片も作り、経年劣化試験は実施されてはいるでしょう。しかし、それは試験場の環境での劣化試験に過ぎません。実際のトンネルと同じ、土壌、気象条件下で行われている経年劣化試験は、殆ど行われていないと想像しています。実物トンネルでの耐久性試験は、たぶん東海道線の「丹那トンネル」が嚆矢となるのでしょうか。このトンネルが開通して80年以上経過していますし、大規模な破砕帯を貫いていて、今でも大量の漏水に耐えてもいます。超過密な東海道線のダイヤを一度完全に止めてでも、「転ばぬ先の」大規模な劣化検査を実施すべきだと、建設のド素人は憂えています。

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