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2018年2月15日 (木)

3400 列島の裏表(克雪・利雪)

この季節に列車や車で日本列島を移動していると、いわゆる裏日本(日本海側)と表日本(太平洋側)の気候の大きな違いに改めて気づかされます。列車だと、例えば新潟から関東平野に入った途端、車移動だと上越から妙高高原の豪雪地帯を抜けて長野県に入った途端、周りの風景や空模様がガラッと変わるのです。日本列島の中央部にでんと居座る山並みと、冬場に暖かく湿った日本海を渡ってくる大陸育ちの季節風(冬将軍)の襲来が、世界でも稀に見る積雪地帯を生んでいる訳です。

なので、今は死語となってはしまいましたが、太陽光が差す太平洋側を「表」、冬場は日が差す事もメッキリ減って、暗くジメジメしてしまう日本海側を「裏」と呼んできたのでした。

しかし、考えてみれば、日本海側は大陸からの冬将軍の攻撃を「矢面」に立って食い止めている最前線ではありませんか。裏どころか、なんと矢面(表)の前線なのでした。そこで大切な事は、実は冬将軍様の寒波攻撃を如何に受け流すかという知恵なのだと思います。具体的に言えば、冬場は寒波攻撃の置き土産でもある雪の始末でしょうか。雪は、当然の事ながら水が凍ったものですが、実はその「嵩」によって、全く性質が異なるのです。つまり、気温が低くサラサラのパウダースノウの状態だと、強い風でも吹けば一度積もっても、やがてどこかへ持ち去ってくれるでしょう。

しかし、気温が比較的高い(0℃前後)時に降る湿り雪や降った雪が昼間の暖かさで一部溶けて「締まった」雪は、全く処置に困るシロモノに化けるのです。雪は、春になれば自動的に解けて水になって流れ去るのですが、それまで待っていては生活が成り立たなくなるのです。その原因は、実は車への依存度の高さにあるのでしょう。子供の頃の風景を思い起こせば、雪が積もってもめったに除雪車など来ないので、道路は凸凹で歩きにくくなっていたものです。仕方がないので、人々は食糧や暖房用の薪を貯め込んで「冬籠り」するしかありませんでした。町の中心で立つ「市」に品物を運ぶ主役は「箱ぞり」だったのです。その意味で、人々は雪に負けながらもしかし降伏はしていなかったのでした。重機を使って雪を蹴散らす事ができるのは、今が石油が比較的安くて何とか重機を動かせる幸運な時代なだけなのです。続きます。

 

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