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2018年2月25日 (日)

3405 設計ミスか製造ミスか

新幹線台車の亀裂の解析がかなり進んできた様です。中間的な情報では、製造時の部材の削り過ぎが原因と考えられている様です。幸いな事に今回は人身事故にはつながらなかったので、外野の勝手な当て推量も許されるでしょう。凡そ事故原因は、モノの破壊がきっかけになるものと、ヒトの操作・運行ミス(ヒューマンエラー)によるものに分けられるでしょう。もちろん、地震や突風などの転変地異は除外しての話です。ここでは、モノの破壊原因についてだけ考える事にしましょう。もちろん、設計ミスにしても施工ミスにしても広い意味ではヒューマンエラーではありますが、先ずはモノ自体に着目します。

さて、設計ミスの多くは、モノ(製品)の動的な挙動の解析が不十分なところに起因する場合が最も多いと推定しています。静的な荷重であれば、教科書に載っている公式で、或いは現代では、コンピュータを使った数値解析(CAE)で容易に設計可能でしょう。しかし、動的挙動の解析は必ずしも簡単ではありません。鉄道で言えば、線路地盤の歪みなどで、台車には想定外の力が力や振動が加わっている可能性があります。そこで想定されるのが「安全率」ですが、安全率を大き取り過ぎると製品が重くなり、経済性で見れば不利になるでしょう。そこで、ホドホドの値とするのですが、瞬間的な衝撃力によるピーク値は、時としてそのホドホド値を超える事もあり得るでしょう。また、気象(極低温による脆性)や、塩分による腐食環境(による減耗や応力腐食割れ=SCC)も設計者想定のホドホド値をオーバーさせる危険性を孕んでいます。

一方製造ミスは明確です。要は、モノが図面通りの寸法になっているか、更に溶接などの加工によって表面からは見えない「内部欠陥」が残っていないか、という確認(寸法検査と非破壊検査)が着実に行われてさえいれば、殆どの施工ミスは発見できる筈です。しかし、問題は最近報道を騒がせている「手抜き検査」の横行でしょう。あるいは、不良率を下げるため、施工者が検査員の目をごまかす「不良隠し」も懸念される事態です。今回の事故の教訓と対策は、当たり前過ぎますが、どんな場合でもモノ造りのAtoZの基本に忠実に従うことと、隠し立てのない真っ当な検査しかなさそうなのです。

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