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2018年4月 1日 (日)

3415 超ロングテール製品

B社のB737型旅客機の引き渡しが既に10,000機を超え、総受注数では14,000機を超えたとか。この世界では、500機程度を売り上げれば、開発費が回収でき、それ以上の売り上げで、徐々に利益が出ていくと言われており、数千機を売り上げれば、成功プロジェクトと評価されるのです。B737は、当初短距離機、いわゆるRJとして開発されましたが、特徴はそれ以前の機体の設計を生かす形で、単通路ながら336列キャビンとした事でした。いわゆる胴が太い寸胴タイプで、従って燃費もあまり良くなかった筈です。しかし、結果として、その後のエンジンの低燃費化、胴体延長型や長距離型の派生型機のラインアップで、顧客のニーズに応えて来たのでした。

その後、見かけ上は同じでありながら2代の代替わりを経て、設計的には全く異なる新世代のNGタイプへと進化を続けたのでした。今では、LCCが多用するやや大型のRJタイプから、200数十人が乗れる中型領域の機体、更には200人程度を乗せて、大陸間を行き来できる長距離タイプまで品ぞろえを増やした結果、最初に述べた様に「超ベストセラー機」となったのでした。

しかし、ここで強調したいのは、この機体は開発されて以降、数多くの改良や新設計を繰り返しながら、50年以上の長きに亘り第一線の機体として売れ続けている「超ロングテール」製品でもあるという点です。例えば、‘70年代を代表する旅客機でもあるB747B767などは既に製造中止に追い込まれていますし、AアバスA300シリーズを除けば、競合機種は全て市場から駆逐されてしまったのです。ロングテール製品に育てるには、非常に粘っこい努力が必要である事は言うまでもありません。それは、例えば家電や車などの耐久消費財や更に言えば日用品や加工食品の世界でも同じでしょう。○○と言えばXXといった様な「商品イメージ」をユーザーや消費者に植え付ける事に成功した製品・商品のみがその栄冠を手にする事ができる筈です。新製品の開発合戦も結構ですが、(高齢化した)消費者の目が肥えて、成長率も低い成熟した今後の市場で狙うべきは、「超ロングテール製品」以外あり得ないでしょう。その意味でB737は理想的なお手本と言えそうです。

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