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2018年5月18日 (金)

3442 この国の資源3

太陽光は、どの国にも普遍的に降り注ぐ、まさに天からの恵みだと言えるでしょう。南極や北極の極地方でさえ、一年の中では陽の差さない季節があるにしても、反対の季節では一日中太陽光が降り注ぎ続けるのです。間違いなく、太陽光を最大限に利用しているのは、植物(プランクトンを含む)でしょう。植物は、太陽光を利用するために葉緑素を生み出し、光合成能力を磨くように進化してきた訳です。殆どの動物は、その植物が作る物質に依存して命を繋いでもいるのです。3440で取り上げたバイオマスにしても、結局は太陽光無しには手に入らない筈のもので、ほぼ全ての再生可能型エネルギーの大元は太陽光である事は論を待たないでしょう。

太陽光には、紫外光から遠赤外光まで含まれますから、その利用に当たっても、光のスペクトルを分けて考える必要があるでしょう。例えば、太陽光発電は、エネルギー準位の高い紫外光に近い波長を利用している一方、太陽熱の利用は専ら赤外光に近い部分を利用する事になるでしょう。そう考えてみると、もし光のスペクトルを上手く分解する事ができるのであれば、同じ面積の受光面で、太陽の持つエネルギーを多重的に引きだす事も可能となるのです。つまりは、太陽光のハイブリッド利用です。もし、多少効率が低くても透明度のある太陽光発電パネル(PV)が出来るのであれば、透過した赤外光を熱として利用すれば、約1kw/㎡と言われる太陽エネルギーのポテンシャルを、例えば30%利用できるかも知れません。現在の実用的なPVのコプ率は、20%前後ですから、ハイブリッドにすることにより割増エネルギーが手に入る事になります。

その意味で、光の屈折や反射、集光など、太陽光を最大限利用する技術は、まだまだ改善する余地が残っている分野だと言えそうです。例えば、反射材にしても、安価でしかも反射率の高い材料の開発は、まだ道半ばだと見ています。メッキ技術や金属研磨技術或いは防汚技術を磨けば、太陽光を多重に利用する技術にも弾みがつくでしょう。同様に、太陽光を選択的に透過させる膜技術も太陽光の利用には重要です。光は透過させるが、赤外光はシャットアウトする膜は、窓からの入熱を防ぎ、建物の夏場の冷房負荷を大きく低減させる事でしょう。逆に、冬場は窓から赤外光を積極的に取り入れたい訳で、夏冬で窓の機能を切り替えることができれば、冷暖房両方の負荷が低減できるでしょう。その意味で、私たちの知恵は、まだまだ未熟なのです。

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