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2018年5月23日 (水)

3445 この国の資源6

この項の最後として、地熱についても考えてみます。地熱エネルギーは、完全には冷え固まっていない地球内部の熱を利用しようとするものです。もちろん、見かけ上硬い岩盤で出来ている地殻にしても、薄い部分もありますし、何よりそれらは相対的に動き、摩擦し合って盛んに地殻変動=地震や火山活動も引き起こしている訳です。特にこの国は地殻で言えばユーラシアプレートの東の端にあり、そこに北米プレートや太平洋プレートに更にフィリピン海プレートが複雑に入り混じってぶつかっている、地球上も稀な地域に当たっています。

そこでは、地震や火山活動が日常茶飯事で、日常的に噴煙や噴気を上げている火山や数十年或いは数百年を経て大爆発を起こす火山も多いのです。同時に、それらの火山は温泉と言う恵みも与えてくれてもいるのです。東北に行けば、いくつかの県には全ての市町村に1ヶ所以上の温泉場がありますが、里に湧く温泉の多くは泉源の温度が低いため、加温しているケースも多くなっています。もちろん、山際の温泉の多くは、火山の恵みでかなりの高温の泉源を持ってはいるでしょう。温泉熱は、温泉として入浴する以外では、今は単純に温室や建物に導いて、暖房熱として利用するケースが圧倒的でしょう。

しかし、泉源が60℃以上ある場合は、エネルギー利用もかなり有望になってきます。つまり、60℃かそれ以上で「沸騰」する作動流体を用いて、温泉熱でタービンを駆動するのです。気化してタービンを回した作動流体は、空冷かあるいは水冷で液体に戻す必要がありますが、温泉場には渓流がつきものなので、地熱発電の適地ではそちらの心配をする必要はないでしょう。もちろん、湧出量が多い場所ではそれより低い温度の泉源でもパワー利用は可能です。より低い温度で沸騰する作動流体を使えば良いのです。アンモニアや炭化水素を主体とする作動流体では、例えば40℃程度の泉源と15℃の谷川の水の温度差を利用して、発電する事も十分可能です。温度差が小さい場合には、発電装置が出力の割に大型にならざるを得ない事は致し方ないでしょう。

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