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2018年5月28日 (月)

3448 休題(通奏低音)

バロック音楽の用語に「通奏低音」と言うものがあります。これは曲を通じて流される低音の旋律の事で、演奏者はこの低音に和音を乗せながら全体としての楽曲を完成させる訳です。それにつけても、MリだKケだと一向に収束しない政局にせよ、N大のひどいレイトタックル事件にせよ、この国の文化の底流に流れる、「通奏低音」に注目せずには到底理解不能だと思われます。

事の善悪を断ずるのであれば、実は[便宜を払った、払わない]或いは「指示した、しなかった」で決着する筈なのですが、この国では、一方が「匂わして(暗黙に示唆して=暗示して)」、他方が「それを解釈して(忖度して)」事が進む文化なのです。つまりは、ゼロか一かでは決着せず、一方がどの程度匂わしたか、他方がそれをどの様に受け取って忖度したかと言う程度問題が常に付きまとう社会なのです。この国のリーダーが、友人のために便宜を図る様に匂わしたのは間違いないでしょう。友人なので、その見返りとして現ナマは受け取ってはいないでしょう。もし、受け取っていればロッキード事件の再現になってしまうでしょう。しかし、示唆と受取り方の程度問題にしておく限りにおいては、何年議論しても解決しない堂々巡りに陥ってしまう事でしょう。実際にも、この問題は国民がアキアキするくらい長引いているではありませんか。

N大の事件にしても、確かに監督者は具体的な指示はしなかったのでしょうが、逆らえない程強力な示唆(暗示)があった事は間違いないでしょう。純真な選手がそれをどう受け取ったかが問題の本質であるにも関わらず、監督者は「言っていない」の一言で、罪を逃れようとしている様に見えます。

実はこの様な構図は、政治でも、学校や大学や研究機関でも、企業でも、警察などありとあらゆる組織で繰り広げられて来たことは、少し古い人間であれば、いくつでも実例を想起出来る筈なのです。この通奏低音を掘り起こす事無しに、問題の本質に迫る事は到底無理な相談だと断言できます。これまで、この国で一体いくつの問題が「ウヤムヤ決着」で幕が降ろされた事でしょう。原発問題然り、いくつもの学校におけるイジメ事件然り、と言うより、この国で起きた全ての事件が例外ではあり得ないとも言えるでしょう。暗示や示唆する側は、いわば確信犯で、忖度した側は被害者であるとも言えるでしょう。確信犯が、ウヤムヤに逃げおおせるこの社会は、どうにかして変えなければならないでしょう。長年積み重ねられた澱(おり)の様な文化を変えるのは、確かに並大抵の努力では無理だとは思いますが・・・。

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