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2018年6月14日 (木)

3460 電力輸入?

発電の元となる化石エネルギーは輸入されているのですから、大陸と送電線網を繋いで、ロシアなどから電力を買う、という選択肢もあるだろう、と言うことで具体的に検討され始めた様です。確かに、「どちらもエネルギーの輸入である事に変りはない」、という議論は間違っていない様にも聞こえます。しかしながら、両者には大きな違いがあると思うのです。化石エネルギーは、確かに発電用のエネルギー源でありながら、同時に化学工業の原料でもありますし、かなりの部分は車や船や航空機などの輸送用エネルギー(ガソリンや軽油)に振り向けられており、またLPGLNGや灯油などの熱源エネルギーでもある訳です。

確かに電気にさえ変えれば、それは電気自動車のエネルギー源にもなるし、エアコンでは暖房や冷房にも使えるし、電灯やOA等の日常生活に不可欠となったコンセント電源など便利なエネルギー源にもなるでしょう。しかし、考えてみなければならないのは、そのエネルギー効率です。火力発電では、発電の段階で化石燃料が持つエネルギーの6割程度は捨てなくてはなりません、加えて送電ロスもかなりの割合に上るでしょう。元々、エネルギーを電気にして使うのは、無駄の多い「贅沢な使い方」だと言うしかありません。

さて、電気を海外から輸入するとなると、海峡をまたいで繋ぐ送電で生ずるロスと、もしかすると接続する地点の周波数の違いによっては、周波数変換のロスも加わるでしょう。しかも、電力の貯蔵はコスト的に、原油やLNGの貯蔵より高くつくので、基本的には輸入と同時に逐次的に消費するしかありません。話は、机の上で考える程簡単ではないのです。

こんな事を検討する前に、先ず為すべき行動がある筈です。それは、徹底的な省エネです。確かに、この国では省エネは進んだレベルにあるとは言えるでしょう。但しそれは、相対的な意味においてです。例えば、冷蔵庫やエアコンなどの家電でも省エネはかなりのレベルである事は認めますが、では住宅の断熱状況はどうなのかと問われれば言葉に詰まるでしょう。暑い、寒い住宅を、冷房し、暖房しても省エネには限界があるでしょう。そのエアコンの冷媒だって、代替フロンより省エネになる炭化水素系のものだってある筈です。車にしたって、燃費競争も行き詰った様に見えますが、実は車体の軽量化をもっと進めれば、大幅な燃費向上も達成可能なのです。そんな努力を惜しんで、エネルギー不足を輸入で埋めるなどと考えるのは、まさに問題外の外です。そんな輩には、上杉鷹山の言葉でも煎じて飲ませるしかなさそうです。

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