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2018年8月16日 (木)

3490 旱魃と豪雨

ある地域では旱魃で水不足、一方別の地域では、短時間豪雨による水害や土砂崩れなど、最近の気象は極端に走る傾向がありそうです。その原因を少し考えてみると、どうやらコリオリの力によるものの様な気がしています。地球の自転により生じ、流れに渦が生ずる原因がコリオリの力なのですが、台風の衛星画像を見ても気付く様に、それを取り巻く雲は、決して一様ではありません。筋状の雲が螺旋を描きながら、台風の周りに集まっている様に見えます。

これは、どうやら降水をともなう場合、大気中の水分が偏在し易い事を示している様な気がします。つまり、降雨とは雨粒の核になるエアロゾルに周りの過冷却した水分がくっつき、大きく膨らむ結果、上昇気流が支えきれなくなったサイズの水滴が落下してくるものですが、当然の事ながら雨粒を送り出したエリアの大気の「絶対的湿度」は下がります、しかし大気はコリオリの力によって旋回していますから、雲が描く形は筋状の雲の螺旋になる訳です。その螺旋に水分を供給するのは、海洋性の暖かい高気圧の縁を回る南寄りの風や、熱帯で水分を抱えて北上してきた熱低や台風である事は論を待ちません。

近年の温暖化傾向は、低気圧や高気圧のあり様にも変化をもたらし、より上昇気流の強い低気圧や、より温度の高い海洋性高気圧などを生み出してもいます。結果として、筋状(線状)になった雨雲に襲われた地域では豪雨に見舞われ、それが外れた地域では雨不足に陥る訳です。夏場は偏西風が弱いので、同じ気圧配置が続く時間が長い事もあって、各地で豪雨被害が続出する結果になるのでしょう。

ちなみに、線状の雨雲(線状降雨帯)が、川の流れと重なった時が最も注意を要する状況です。それは、川の上流から下流に至るまで雨が集中して川に大量の水を流し込む事を意味するからです。もちろん、一時的で大量の降雨は、脆い地盤を流動化させるでしょうし、洪水に加えての土砂崩れ被害も頻発する事になります。広島など西日本の豪雨被害や鬼怒川が氾濫した時などがまさにその状況に一致するのです。私たちは、この旱魃と豪雨の繰り返しにも対応できる、社会インフラのあり方を指向して行かなければならないのでしょう。例えば、被害が想定される短時間降雨量は、もはや多くの自治体が採用している50/時では不十分で、少なくとも100/時で考えて、それに耐え得るインフラとする必要があると思うのです。

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