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2018年8月18日 (土)

3491 旱魃と豪雨2

旱魃はさておき、豪雨に関しては地上の天気図だけを見ていても、その原因は分かりにくいものです。地上の気圧配置と併せて参照しなければならないのは上空の寒気です。寒気は、極地方に蓄積されていて、その縁を回るジェット気流によって「縛られて」いるのが状態ですが、そのジェット気流は、極気団から吹き出した寒気が、コリオリの力で押し曲げられて北半球では強い西風になるものです。従って、極地方の気温が上がって、中緯度地域との温度差が小さくなると、寒気の吹き出しやジェット気流も弱くなり、結果としてジェット気流の蛇行が起こり易くなるのです。つまり、寒気団を真上から見ると、円に近かった筈の気団が、さながら「クローバーの葉」の様に、3つまたは4つ程度に歪んでくるのです。この結果、突き出した葉の部分が回ってきた地域では寒気が南下しやすくなって、寒冷化や気候の急変(雷雨や豪雨や竜巻など)が生じ易くなり、逆に葉と葉の間の温暖域に入ると、南から暖気が上がってきて、湿気の多い熱波や旱魃が発生する事になるのです。

注意したいのは、この寒気のクローバーの葉は、極から見れば反時計回りにゆっくり移動するのですが、その回転スピードが数か月サイクルという長い周期を持っているという点です。これを利用して、長期の気象予報も行われる訳なのですが、一方でこれが猛暑や寒気の影響が長い期間に亘って続く原因ともなるのです。この夏の猛暑も、既に2か月に及ぼうとしていますが、9月も気温が高い予報となっているので、結局3か月程度持続した事になりそうなのです。極気団が円形ではなくクローバー型に歪む傾向は、既に20世紀後半には時々現れてはいたのですが、近年その頻度や歪みの程度がひどくなっている事は間違いありません。私たちは、今後ともこの激しすぎる気象と付き合って行かなくてはならないのです。残念ながら。

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