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2018年9月 8日 (土)

3499 国栄え、地方廃れる

政治家(屋)は、口を開けば、国家、国民のためと言って、政策を声高に叫びます。しかし、そもそも、国家がありきという訳ではないでしょう。それぞれの住み易そうな場所に集落(ムラ)があって、それらが似たような気候風土や地勢的な理由で地域(藩や県)としてまとまり、その地域がまとまって国を形成しているという順番になる筈なのです。その地域が、今疲弊しているのです。理由は、「国」の都市偏重政策の結果だと断ずるしかありません。

もし完全な成り行きに任せれば、途上国の様に人々は、貧しい農村生活に絶望し、仕事を求めて都市に殺到する事でしょう。事実この国でも、戦後の復興期に人々は、集団就職列車を仕立てて都市に殺到した訳です。その都市でも、今や郊外の団地はすっかり高齢化してはしまいましたが、それでも若者は未だに地方の学校を卒業すると同時に都市を目指すのです。この様な、社会的インバランスを修正するのが、政治(行政)の役割でなくて、何が政治と言えるでしょうか。国を形成する際の「暗黙の約束」とは、短く言えば「国民となった人々の公平を担保すること」以外には考えられないでしょう。もし国の中に看過できない不公平が存在するなら、国の中には不満が蓄積し、政治は不安定になってしまう筈なのです。実際、多くの途上国ではそれが起こってもいるのです。

国の中央だけが栄え、地方が廃れていく現実を放置すれば、その国の存続自体に警鐘が響き亘るでしょう。都市は多くの税収や、中央省庁が存在する事による多くのメリットも享受できるでしょう。交通網も整備され、全てに便利には出来ていますが、多くの都市型災害の歴史が示す様に、これらの便利過ぎるインフラが機能しなくなった時、都市は無力に陥るのです。例えば、超大型台風や大地震が東京湾を襲った場合には、液状化によるインフラの破壊や高潮によって海面より低い臨界地域(ゼロメートル地帯)には信じられない様な惨状が広がる事でしょう。今や田舎には、空き家があり放置された農地も広がっています。農家の後継者も不足し、人手不足により企業の存続も危ぶまれ、同じく人手不足で高齢者を守る仕組みも全く不十分です。この不公平・インバランスに対し、今政治の手を打たなければ、この国の形は近い将来には崩壊してしまうかも知れません。全く望ましくはありませんが、次の壊滅的な都市型の災害しか、このインバランスを解消する力は期待できないのでしょうか。

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