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2018年9月10日 (月)

3501 SBTとは2

北海道では、主力発電所の再稼働までの長期化が懸念されており、需要家には節電が迫られています。目標は、稼動中の発電能力の積み上げ値があるので、この場合20%以上の節電、と明確になっています。一方、需要家が「単に2割削減すれば良いのか」と安易に考え、例えば照明を2割間引いただけ、或いは4基あるエレベータの内の1k基を止めただけで安心してしまうと、この目標には全く届かないでしょう。つまりSBT的な行動とはなっていないのです。

何故なら、照明電力は普通の事務系ビルでは、電力全体の約3割程度しか占めていないので、これを2割削減したとしても、6%程度しか節電に繋がらないのです。同じく事務系ビルでは、OA関係が3割前後、空調関係が3割程度、残りがエレベータなどの共用部分の電力となっている様です。つまり、残りのOAや空調電力も総じて2割削減を達成しなければ、全体としての2割削減は達成できないのです。ここでのSBT的な考え方としては、先ずはビル全体の電力の使途を「科学的に分析」した上で、それぞれに対して具体的に対策を打つ必要があるのです。例えば、もしOA関係での削減が10%しか見込めないのであれば、その分を照明や空調関係で補わなければ、全体としての2割削減は達成できません。

結局、SBT的な行動のためには、先ずは「科学的な計測」ありきであり、それを「分析」した上で、具体的な行動計画を立てる必要があるという事になります。従って、今回の北海道の様に削減値が明確な場合は、それを依頼する国や電力会社としても、具体的な行動としてお願いする必要がある筈なのです。例えば、照明電力では、通路等は少なくとも半分に間引き、居室の照明も2割以上間引き(できれば蛍光灯スタンドなどに切り替え)、OA関係では流石に仕事中に本体の電源は切れないにしても先ずは使っていないモニターの電源だけはその都度落とし、本格的な寒気が降りてくるまでは空調は送風だけに絞り、公共交通機関では電車の本数を出来るだけ間引くなどの、社会全体としての努力が必要なのです。

しかし、これを実践し、結果が出せればこの国の将来にはやや明るい光が差す筈なのです。つまり、2030年に2013年比26%のCO2削減という目標値も、間違いなくSBTの裏付けが可能となるからです。今回の災害を「不便を強いられる」とネガティブに捉えず、むしろSBTのためのチャレンジケースとしてポジティブに捉えるべきなのでしょう。

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