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2018年10月19日 (金)

3511 物質循環:リサイクル設計

メーカーが、自社の使用済み製品を分解してリサイクルを義務化する方向には、大きなメリットが期待できます。先ずメーカーは、リサイクルし易い様に、製品に使われる金属類やプラスチック類の種類を減らす努力をするでしょう。一つの製品に、同じ鉄類でも何種類もの合金鋼やステンレス鋼を使うと、リサイクルがしにくくなるでしょう。同様に、プラスチックでもPPPEPETなど多くの種類の部品があると、外した後のマテリアル・リサイクルはおぼつかなくなります。

そうではなくて、多少の設計上の不満はあっても、材種を統一すれば、リサイクル率は一気に上昇させる事ができるのです。もちろん、理想はリサイクル率100%です。もし、それが出来ない場合は、メーカーですから設計変更をしてそれを可能にする事も出来る筈なのです。

これは一種の「リバースエンジニアリング」に他ならないでしょう。理想的な性能を求めて設計するのがエンジニアリングなら、使用済み製品を「分解・リサイクル」という逆方向から製品を吟味する事もリバースエンジニアリングに他ならないからです。エンジニアは、頻繁に製品の分解現場に足を運ぶ必要があるのです。そこで、作業者がやりにくそうにしている作業を目撃し、それでも埋め立てゴミとなってしまう産廃があれば、それを「腑分け」して製品の原材料や素材の見直しに努力すべきなのです。

金属で言えば、純粋な形で使われる事は少なく、合金鋼などの形で複数の金属や元素を配合したものが使われます。しかしながら、世の中には金属メーカーによって種々雑多な合金が開発され、流通しています。しかし、少なくとも設計者が自社の一つの製品の中で、金属の種類を1種類、または数種類に絞り込む様なデザインは可能です。同じことが、プラスチック類に関しても言えるでしょう。その結果、使用済みの製品を分解した際にも、部品の原材料の種類が少ない程、マテリアルリサイクルが容易になる事は自明でしょう。これが、全てのメーカーにとって、高いリサイクル性=物質循環性能を備えた製品設計の目指すゴールとなる筈なのです。

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