« 3512 この国のジリ貧 | トップページ | 3514 モノが売れない  »

2018年10月24日 (水)

3513 QC<QA<QMS

投稿者の若かりし頃、製造業ではQCとかTQCとか小集団活動とかが盛んでした。これは、戦後W.E.デミングが来日し、品質管理の重要性を説いて回り、1951年からは、それがデミング賞という具体的な形で表彰される様になった事で、国内に広く知られる事になったのでした。品質管理ですから、製品のデータを数値化し、基準と照らしての逸脱率(不具合率)をデータ化して、それが限りなく小さくなる様に「管理」するという手法でした。しかも、デミングはその努力は決して「トップダウン」ではなく、小集団活動の様に「ボトムアップ」でなければならない、とも教えたのでした。いわゆるQCサークルやQC活動のスタートです。

その後、QCは顧客の方を向いた品質保証(Quality Assurance)として、発展的に拡大しQAと呼ばれる様になったのでした。かくして、この国の製造業には品質管理や品質保証の考え方が浸透し、機能していた「筈」だったのです。「筈」とカギ括弧で括ったのは、当然の事ながら最近のニュースで、多様な産業で、不具合隠しや検査データねつ造が繰り返し報道されている情けない状況を憂いているためである事は自明でしょう。かつて、この様な不正はデータの「メイキング」と呼ばれて、品質管理上最も忌み嫌われる行動であった筈でした。しかし、報道はこの様な不正が、長年に亘って、しかもその後出世して経営層に上り詰めた人達の黙認のもとで続いていた様なのです。納期とコストが最優先され、品質が置き去りにされた結果である事は間違いないでしょう。

問題は、企業に置いてQAが、更に上位の概念であるQMSQuality Managing System)に成長していないという点にあるのだと見ています。QMSは、品質管理や品質保証の「質」が問われる概念です。その質には、品質管理の質だけではなく、経営の質、事業の質、従業員の質を含めた「企業の質」が問われる概念なのです。従って、不正が行われた場合、まだ芽の内に内部告発出来ない企業の質は、QMSでは最低ランク(というより即退場のレッドカードもの)だと断ずるしかないのです。この国の企業では、まだまだQAがやっと出来ている程度で、真にQMSが実現できている企業は、希少なのだと言うしかありません。元々品質管理に関わっていたかも知れない経営トップが、報道陣の前で言い訳をしながら深々ト頭を下げる絵柄は、もう飽き飽きです。

|

« 3512 この国のジリ貧 | トップページ | 3514 モノが売れない  »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 3513 QC<QA<QMS:

« 3512 この国のジリ貧 | トップページ | 3514 モノが売れない  »